145 収録がある



今日、全日制は通常授業の後、一斉に校舎内の廊下と階段のワックスがけ、定時制はそれに合わせて校外で芸術鑑賞がありました。


以前から本校には休日を中心に観光客が訪れて写真を撮ったり、場合によっては観光施設と勘違いして無断で中に入って来る人がいて注意しないといけないというようなことがあり、今年になって観光客がさらに増え始めていて、何か対策を考えないといけないねと話しているところですが、それとはまったく異なりこちらは事前にきちんと許可を得てから、映像制作会社が学校にやって来て、今週の月曜と火曜の2日間、生徒が校歌を歌う様子と古城の門を撮影して行きました。



(ロータリーにある校歌碑)


(古城の門(上田藩主居館表御門))


私がその両日とも出張や会議などがあって会えなかったということで、今日制作会社からご丁寧にもお礼の電話をいただき、あわせて同じ会社が制作している全国ネットのインタビュー番組にも協力をお願いしたいという話がありました。

どちらも具体的な内容はまだ話せませんが、放送が確実になって公表してもいいという許可が出たら、また話したいと思っています。


10数年くらい前までは、正直、マスコミは煙たいもの、距離を置きたい存在、あるいは全く関係のないもの、として捉えている学校関係者が多かったと思います。

今でもそう考えている人がいないとは言いませんが、最近では、管理職を中心に、支障がない限りマスコミの取材には応じたい、さらに進んで、マスコミといい関係を作りできれば学校の応援団になってほしい、という考えで行動する人が多くなっていて、それは、マスコミを通じて学校や学校の教育活動を世間に知ってもらうことが学校運営にとって大切である、というか不可欠なのだ、と考えているからで、かく言う私もその一人です。


今日は、ほぼ1日学校にいて、電車で長野市に向かいました。

耐震工事を終え、今日からリニューアルオープンしたホテル信濃路で、公立学校共済の臨時運営審議会が行われ、出席するためです。







審議会終了後、館内の見学会が行われましたが、全体として明るくなり、高級感と落ち着きが増していて、すごくよくなったと思いましたし、値段は上がったものの、それに十分見合った内容で、個人的には、信濃路で食事をしたり、泊まったりしたいと思いました。

機会があったら、ホテル信濃路を利用してみてください。


  

Posted by 上田高等学校長. at 2015年10月30日22:39

144 駐日オーストリア大使が上田高校にやって来る



昔からスポーツを見るのが好きで、体操もその一つですが、日本時間の今朝早くに行われていた体操の世界選手権、テレビでもライブで放送していました。

やりましたね、世界選手権としては37年ぶり、世界大会としてはアテネ五輪以来11年ぶりに日本男子が団体金メダルを獲得しました。

進化を続ける絶対エースの内村航平選手は個人総合では異次元にいて、現在前人未到の5連覇中(五輪を含めると6連覇中)で今大会で6連覇(7連覇)を狙うそうですが、団体での金メダルがなかなか獲れず、今回ついに念願が叶ったことになります。

日本の体操や選手の何がいいと言って、技優先の世界から遅れをとっていた時代にあっても、日本の伝統である「美しい体操」をブレずに追い求め、アテネ五輪での団体金、内村選手の個人総合金、そして今回の世界選手権金に繋げたところがなんとも立派です。


今日は全日制は通常授業、定時制は交通安全講座が開かれましたが、グローバルな話題を2つ。


1つ目は、教育支援グローバル基金の主催で文科省が後援している『ビヨンドトゥモーロー ジャパン未来リーダーズサミット2015』という、全国の高校生を対象にした企画が今年初めて11月に東京で開催されますが、10倍を超える応募の中から、本校全日制2年生の遠山さんが選ばれたという知らせが届きました。


2つ目は、欧州連合(EU)が、駐日大使・在日外交官51人を全国の高校に派遣する『EUがあなたの学校にやってくる』という企画に本校が応募したところ、SGH指定校ということもあったのでしょうか、駐日大使が直接来校する全国11校に選ばれ、ベルンハルド・ツィムブルグ駐日オーストリア大使が本校にやって来て、生徒に講演をすることになりました。


(駐日欧州連合代表部のホームページから)


…とここまでは、EUのホームページに掲載されているので、書いても大丈夫だと思いますが、最近ケネディ駐日アメリカ大使が長野県に来た時もそうだったと思いますが、要人の予定や移動日程、交通手段などは、セキュリティ上、あまり公にしないのが通常なので、とりあえずこれ以上の情報は、大使館の許可を得てから掲載することにしたいと思います。

それにしても、すごい話で、このような折角の機会を有意義なものにしないといけないなと思っているところです。


午後からは、小諸市が文科省から指定されている、小学校英語モデル研究開発事業の運営指導委員会があり、新しくなったばかりの小諸市役所庁舎に行きました。





小諸市庁舎と聞いて、どこかで聞いたぞという方は…、ありがとうございます、10月24日の140のブログをご覧いただいた方だと思いますが、その時の会場は同じ敷地にある小諸市市民交流センターで、今日は小諸市役所の方です。





初めて会議に出てみて、全国的に見ても極めて先進的な取組を進めていて、とてもチャレンジングだということがわかりましたが、こういう取組を成功に導くためには県や市の支援がとても大切で、今日はそのことを含めて様々な角度から活発な意見交換が行われました。

ぜひいい形で進んでほしいと願っています。


  

Posted by 上田高等学校長. at 2015年10月29日21:13

143 学芸も躍進する



朝のうちは少し湿っていましたが、しばらくして陽が射し始め、相変わらず冷んやりとしてはいるものの、穏やかな日になりました。


今日は通常授業、1・2学年は月曜から11月8日までの「学習習慣定着期間」が始まっていて、学習合宿などを契機に学習意欲が高まりつつあるこのタイミングで、特に家庭学習の習慣が定着するように学年毎の取組を行っています。


私も今日は終日学校にいましたが、午後には、定時制・全日制両方の職員会議があり、全日制は終了後、「本校で生徒につけたい力」「職員間の共通認識を醸成するために大事なこと」の2つについて、前回(10月14日の131のブログに掲載)に引き続きグループ討議を行いました。


また、今日の職員会議では、嬉しい生徒の活躍も報告されました。


定時制、このブログにも度々登場する中村さんが、乗馬の県大会に3種目出場し、3種目とも優勝したそうです。


全日制の運動クラブは時間差で新人戦が行われていますが、今回は剣道班が東信大会男子団体で準優勝したとの報告がありました。


学芸クラブでも、英語班が東北信ディベート大会で優勝し、来月本校で行われる県大会に出場します。

また、文芸班でも目覚ましい結果が報告されました。

文芸コンクール県大会で、詩、短歌、文芸部誌の3部門で最優秀賞、散文部門で優秀賞を獲得したとのことです。

さらに、全国の高校生を対象にした、東北大学文学部と阿部次郎記念館が共催する『第9回 青春のエッセー 阿部次郎記念賞』で、本校生が優秀賞を受賞するという快挙を成し遂げました。



(ダウンロードしてお使いくださいというメッセージ付きのポスター)


課題作品130点、自由作品139点、合計269点の「近年で最多」(昨年度のほぼ2倍)の応募の中から、2年生の青木至人君の「朝のにおい」という作品が、自由作品部門で最優秀賞(1作品)に次ぐ優秀賞(2作品)に選ばれ、11月3日に東北大学で行われる表彰式に招待されました。

顧問の先生によれば、本校からは第9回目にして初めての受賞ではないか、とのことです。


もう一つ、全日制の職員会議で、「『学び合い』東信の会〜これから塾へ」という研究会が本校を会場に行われることが連絡されました。

これは、中野西高校で行われた授業研究会(9月14日の111のブログに掲載)にも自力で来るくらい熱心な、3年生の教員志望の生徒が中心になって、数名の生徒が『学び合い』というアクティブラーニングの手法で受験勉強を行っていて、その成果も実際徐々に出ているようですが、その生徒たちが所属する研究会が本校を会場に本校生の学びについて研究をするというものです。

この話は、当該の生徒たちからも窓口になっている先生からも報告や相談を受けているものですが、後でまた様子を訊きたいと思っています。


  

Posted by 上田高等学校長. at 2015年10月28日22:29

142 授業を研究する



今日は、昨日に引き続き通常授業で授業互見、私も終日学校にいました。


午後からは、初任者研修の一環で、東北信地区の数学の初任者が本校に集まり、総合教育センターの専門主事をお迎えして、本校の初任者の村澤教諭の授業を観て授業研究を行いました。




1年生を対象に、数学Aの「場合の数と確率」の中の「反復試行の確率」の単元を扱っていました。

「反復試行」とは、同じ条件のもとで独立した試行を繰り返し行うことを言うのだそうで、例えば、サイコロを何回か投げるとかルーレットを何回か回すといった行為が該当するのだそうです。

授業参観の前後で、教頭さんと私を加えて、しっかりと打ち合わせや授業研究が行われました。




今年、初任者とは1つの研修が終わる度に報告を受け大学のゼミのようなやり取りをしてきましたが、初任者の授業を1時間きっちり観るのは初めてで、採用になってわずか半年と思えないような、落ち着いて、生徒とやり取りをしながら、生徒の思考と定着を促すような、素晴らしい授業をしていました。

自分一人で考えてみよ、隣りに自分の言葉で説明してみよ、など、その時々で指示を変えることもしていました。




授業の組み立ての中に、数学的な理解や定着はもちろん、人間としてこう育ってほしいという授業担当者のメッセージを感じるような授業になっていたことが更によかったと思います。

多くの生徒がきっとこの授業がよくわかるし、好きだし、数学を頑張ろうと思えているのではないかと感じました。


授業研究会に続いて、研究会メンバー全員に、もう1人の初任者と何人かの本校数学職員が加わった「後の会」でも熱心な討議が行われ、充実した研修になったのではないかと思います。

初任者に限らず、若い先生と話すと、概して元気を貰うのですが、それはどうしてなのでしょうか。


  

Posted by 上田高等学校長. at 2015年10月27日22:02

141 冷え込み始める



上田高校の周辺もすっかり秋の気配、緑色が薄くなり、黄色やオレンジ色が加わりつつある、今朝の出勤時の様子です。








今日は今年一番の冷え込みで、上田はそこまでではないものの、県内各地で氷点下の気温が話題になっていて、同時に、上の写真からもわかるように、どこまでも青く澄んだ空が続いていて、なんとも清々しい気分になる日でした。


今日の本校は通常授業、加えて「授業互見」といって、教員がお互いに授業を見合ってコメントしたり自分の授業の参考にしたりする期間が始まりましたが、私は書類やパソコン上のチェック、打ち合わせ、来客、電話などで、授業を見る間もなく、昼少し前まで学校にいて、県庁に向かいました。

昨日の日曜日も長野市で会がありましたので、2日続けて長野市に来ています。


今日の用件は、県教委主催の今年2回目の中高校長代表者会です。

中学校、高校それぞれが様々な課題を抱えていますが、そのうち、中高が連携したり共同したりして解決すべき、高校入試だとか、学力向上だとか、特別支援教育だとか、そういったことを、中・高それぞれ10人の代表者と次長・課長など県教委事務局約20人がともに議論する会です。

この会には何回も出席していますが、一時期、わざわざ集まる意味があるのか、という意見まで出ましたが、ここ数年、本質的な議論をしようよ、率直に腹を割って意見を言おうよ、という機運が高まっているのが何とも心地よく、今回はこの会を一層充実させる提案まで出て、こういう雰囲気の会議を見ると、長野県教育はまだまだよくなる余地がある、と思えるのです。

上手く物事が運ばない時に、すぐにシステムをいじろうとする人がいますが、上手くいかないのはシステムの問題なのか、それともそこに関わる人間の意識の問題なのかをよくよく吟味する必要があると思っています。

今、拙速に仕組みをいじり倒してどんどん悪くなる例が多過ぎると感じています。

上手くいかなければ何かを変える必要は当然ありますが、変えるべきは本当にシステムなのか、それともシステム以外に原因があるのか、しっかり検証し、本質を見抜くことが大切だと思います。


代表者会終了後、もう一つ会があり、それを終えて長野駅から電車に乗りましたが、その満員の電車の中、吊革につかまりながら私の周りを得意の「人間観察」を駆使して見渡すと、半径3メートル以内の約30人中、2人だけが対話をし、あとは自分の世界、うち3人が文庫や新書、2人が雑誌、 1人がマンガ本を読む以外、残り20数人は見事に「一人スマホ」でした。

スマホで一心不乱に何をしていたのかという中身にもよるのでしょうが、ちょうど高校生の帰宅時間よりは遅く、吞み会を終えたほろ酔いのサラリーマンの帰りには少し早いという時間帯で、殆どが残業終わりか呑まずに食事だけを終えて帰る大人の男女という感じでしたが、それにしてもこの比率、日本という国(なのか長野という県なのか)はこれからどうなってしまうのでしょうか。

また、予報によれば、気温が上がらない日がしばらく続くそうで、このまま冬に突入するのでしょうか。

質は違いますが、どちらも心配です。


  

Posted by 上田高等学校長. at 2015年10月26日22:57

140 県の生活体験を聴く



今日は授業日ではありませんが、定時制通信制生徒生活体験発表大会の県大会が行われ、校長会を代表して出席して来ましたので、そのことについて書きたいと思います。





会場は、出来たばかりの、こもろプラザ・小諸市市民交流センター・ステラホールです。





一応「こけら落とし」は終わっているそうですが、会場を正式に使用するのはこの大会が初めてなのだそうです。

私も地元に住んでいながら初めて中に入りましたが、新しい車や建物に独特の匂いがまだしていました。


この大会は、定時制通信制を日頃から物心両面にわたって支えてくださっている各校の教育振興会の皆さんと、定時制通信制を持つ学校の職員が共同して運営していて、44回を数える今回も、各地区の予選を経てこの場にいる10人の発表者に加えて、県教委や小諸市からの来賓、ご家族や友人、校長・教頭・教員、一般聴衆など、たくさんの人が会場に来ていました。


演壇に立った生徒たちは、家庭崩壊、離別、死別、いじめ、障害、精神疾患、不登校、ひきこもり、自傷行為などなど、様々な困難や絶望的状況を乗り越えて、現在定時制通信制に通い、未来に向けて力強く歩み出しています。

一応原稿は用意しているものの、それを見ることはほとんどなく、聴衆に向かって堂々と発表していました。

涙を拭う人、鼻をすする人があちらこちらに見られ、なんとも言えない雰囲気が会場を占めました。


私が素晴らしいなあと思ったのは、発表の前後に、友人や各学校の先生と思われる人、中には校長さんが発表者に声を掛け、励ましたり褒めたりしていることでした。

今回は本校生は出場していませんが、本校の校内大会や地区大会でも、同様の場面が見られました。

こうしたことが大会だけでなく、おそらく各校で日常的に行われ、互いに支え合う雰囲気、学校に行けなかった生徒も通える環境が作られているのではないかと思いました。


審査委員長である本校定時制教頭さんが言っていたように、一人ひとりの生徒の経験やその内容に優劣はつけられない、しかし、発表大会であるので各賞を決める、まさにそのとおりだと感じました。

「今ぞ、その時なり」と題し、55歳で高校に入学するに至った自らの経験を語った、長野西通信制の小日向さんが最優秀賞を獲得し、長野県を代表して東京で開催される全国大会に出場することになりました。


閉会式終了後、発表者と正副教育振興会長・校長会定通部会長に来賓が加わり、記念写真を撮影しました。





会場からすごい数のカメラが壇上に向けられていて、「どこを見ればいいの?」と苦笑いしている人も写っています。


  

Posted by 上田高等学校長. at 2015年10月24日21:14

139 三中が来て三校に行く



午前中、市内の中学生が上田高校の取材に来ました。




3年生の進路学習かと思いきや、「上田で自慢できること」をテーマにした1年生の「総合的な学習の時間」の学習で、他の班が上田城とかサントミューゼとか、まあそれらしいものを選ぶ中、なんと「上田高校」を選んでくれた5人組なのだそうです。

これは特に大切にしなければと、教頭さんとSGH担当が校内案内や説明をする前に、校長室に来ていただき、ひとしきり話をした後、写真まで撮っていただいたのでした。

きっと全部の中で一番素晴らしい発表をしてくれるだろうと期待しています。


今日は、定時制3年が関西修学旅行から戻りました。

全日制は、2年生は休み、3年生は通常授業、1年生は午前中通常授業で午後は「SGH いのち・健康に関する講演会」を行いました。

第1部は、夏季フィールドワーク発表会と題して、Eコース(JICA駒ヶ根→県看護大学サモア留学生文化交流)、Fコース(青木小学校→県次世代サポート課・ACパルセイロ)、Gコース(佐久総合病院→かわかみ診療所・デイサービスセンター)の3つのコースの代表がパワーポイントを使ったプレゼンを行い、フィールドワーク当日もお世話になった青木村の沓掛教育長さんに来ていただいてコメントをいただきました。




第2部は、県庁の健康福祉部の方に、日本一の長寿県長野を支える「健康長寿プロジェクト」について講演をしていただきました。


◯◯しました、と書きましたが、残念ながら実際には私は見ていません。

というのは、松本深志高校で「三校交流会」というPTAのイベントがあり、昼過ぎに学校を出てしまったからです。


会場の松本深志高校は、こんな洋館風の外観に、



昭和の香りが満載のレトロな校舎内。



開会式を行った後、すべての授業を自由に参観しました。


場所を移し、生徒の合唱と室内楽のアトラクションを鑑賞し、各学校の活動について報告した後に意見交換、最後は情報交換会を行いました。



最後の情報交換会では、初対面と思えないような、活発な情報交換・意見交換が行われていました。

私は初めての参加でしたが、既に10年以上続いているのだそうで、来年は、今年お世話になった深志高校と、同じSGH指定校の長野高校を迎えて、本校を会場に、三校交流会が行われます。

役員の皆さんとも「上田高校らしさは何か」といったことを含めて来年度の話を少ししましたが、2校には折角来ていただくので、新しいことも取り入れ、実質的でいい会にしたいと考えています。


  

Posted by 上田高等学校長. at 2015年10月23日23:54

138 北信越へ渡す



雨の予報は出ていないのに、小諸では、ちょうど通勤する時に少し雨が舞っていました。

上田も、雨ではなかったものの、朝からどんよりとした天気で、昼前になってようやく晴れ間が出ました。


今日も昨日に続いて終日学校にいましたが、学習合宿から帰った1年生は通常授業、3年生は一斉考査の最終日で、終了後、学研の方から、小論文を中心とする進路講話を聞きました。

今日沖縄を発った2年生の修学旅行隊は、夕方6時過ぎにクラス毎のバスが次々と市役所前に留まり、最後の停車地の上田駅に向かって行きました。

出迎えながら、市役所前で降りた先生や生徒と話しましたが、今朝の首里城で若干雨が降った以外は天候に恵まれ、大きく体調を崩した生徒もなく、口々にいい修学旅行だったと言っていました。


昼休み、北信越大会に出場する陸上班の須崎君に、本校の運動班OB会連合会からの激励金を手渡しました。



須崎君はまだ1年生で、高校に入ったらやりたいと思っていたという三段跳びを専門にしています。

新人戦県大会では、夏に出した自己ベストには及ばなかったそうで、北信越大会ではその更新を目指すそうです。


(陸上班顧問の先生と3人で)

この間の壮行会の方が緊張しました、と言うように、試合では緊張しないタイプだそうで、北信越大会での活躍が楽しみです。


今年度は、マスコミからの取材、海外からの交流の依頼などがたくさんあり、また上田高校の生徒に参加してほしいという依頼も結構あって、状況によってすべて引き受けられるわけではありませんが、最近引き受けた依頼のうち、特徴的なものを2つ書きたいと思います。

一つ目。

県教委は、昨年から「銀座NAGANO〜しあわせ信州シェアスペース〜」で、「未来をひらく〜信州の先生になろう〜」と題して、首都圏周辺の大学生・大学院生を対象に、長野県教員採用選考の説明会を実施していて、その際に、長野県の高校生が発表やディスカッションに参加しているのですが、12月12日に行われる今年の第1回に、本校が参加を依頼されました。

この日は土曜公開授業に合わせて今年2回目の小学生体験入学があるので私は行けませんが、プレゼンをしたり、教員志望の大学生・大学院生と話をしたり、さらには東京のど真ん中の銀座の様子を見たりするのもいい経験になると思います。

2つ目。

12月20日に、青年海外協力隊50周年記念事業として、高校生以上の方150人を募集して『信州グローバルセミナー2015』がJICA駒ヶ根で開催されますが、企画の講座の1つに大人に混じって本校生が講師としての出演を依頼されています。

こちらは、高校生を含めた様々な年齢や国籍の人たちと話し、交流するいい機会になると思っています。


  

Posted by 上田高等学校長. at 2015年10月22日22:27

137 台湾研修旅行を企画する



懐かしの人気映画『バック・トゥー・ザ・フューチャー』シリーズ、私も映画館に観に行きましたが、1989年に公開された『パート2』の時代設定から30年後の未来、それが今日、2015年10月21日なんだそうで。

映画に登場した肝心のタイムマシンこそまだ産み出されていないものの、テレビ電話や小型ドローン、指紋認証などは実用化されていて、科学の進歩とは大したものだと改めて思います。


今日は終日学校にいましたが、全日制は今日も、3年生が一斉考査、2年生が沖縄修学旅行、1年生は黒姫での2泊3日の学習合宿を終え夕方5時頃に全員無事帰校しました。


2学年の行事は不思議と雨が降ったことがない、と結団式で学年主任が話していたとおり、沖縄でも天気に恵まれ、発生している2つの台風の影響も最小限で、波が高く計画していたマリンスポーツのうちの一部が別の企画になった以外は、順調のようです。

沖縄の修学旅行というのは、他校の事例も含めてですが、台風等による飛行機の足留め、悪天候による予定変更、場合によってはインフルエンザの流行との遭遇など、様々なことが起きることが多いので、そういった事態への対応を織り込んで計画を立てるのが通例で、そういう点では、今回の修学旅行は今のところ「極めて順調」と言っていいと思います。


1年生は、体調を崩す者もなく、スマホなしで3日間を過ごし、ここぞとばかりに勉強していた生徒もいたようですし、早起きしてトレーニングする生徒や休憩時間に自分たちで工夫してできる遊びをしていた生徒もいたようです。

この合宿を機にこれからどうするのか、ということを合宿の最後に一人ひとり考えたようですが、この「非日常」が「日常」の時間の使い方やスマホとの付き合い方を考え、見直すことに繋がるのを期待したいと思います。


定時制は、今日から3学年が2泊3日の大阪修学旅行に出かけ、その間、他の学年は特編授業を行っています。


今日の信濃毎日新聞で、月曜日にこのブログで触れた『高校生熟議』の様子が特集されていました。

先日ニュースとして記事になっていたのでそれで終わりだと思っていましたが、新聞社はさらに特集をするに値すると判断したのでしょう。


さて、来年度、現1年生が2年生の秋に行う、台湾研修旅行の企画づくりが始まっています。




これまで本校では、学年が中心になって企画をする、3泊4日の「修学旅行」を行っていて、実際のところ現在沖縄に行っていますが、来年度からは、県教委の許可を得て、目的地を台湾とし、SGH係を中心に学校として企画する4泊5日の「海外研修旅行」として学校行事に位置付けました。


学年全員が参加する研修旅行ですので、所謂オーソドックスな修学旅行とは異なり、① 2クラスずつ現地の4つの高級中学校(日本の高校に相当)を訪問し交流、② 課題研究テーマ別のフィールドワーク(現地踏査)の実施、③ 台北市内のB&S(ブラザー&シスター)プログラム : 日本語も話せる現地大学生とグループごと市内見学・体験活動、の3つの企画をメインに据えています。

つまり、高校生の時期に、現地でしかできないことを研修する、というコンセプトで企画を考えていて、現在は、旅行社の選定に入っています。


来月には、先行実施する長野高校の研修旅行に、本校の来年度の引率予定者数名が随行し、交流予定の高級中学校を訪問するなど、下調べと下準備をして、来年度に備えることになっています。


  

Posted by 上田高等学校長. at 2015年10月21日21:58

136 真田で真田を学ぶ



今日も全日制は昨日と同じ、3年が定期考査、2年が修学旅行、1年が学習合宿です。


1つの学年しかおらず、しかもテスト中なので、当たり前ですが、校舎内は静かで、すれ違う生徒の数もかなり少ないように思います。

2年の沖縄修学旅行は、報道されているように台風の影響が心配されるところですが、今のところ天気はよく、順調に日程を進められているようです。


以前、このブログにも書きましたが、午後からは、上小(旧上田市・小県郡)地区の小・中・高の校長で作る「上小校長会」の今年度第2回の会合がありました。

研修として、真田中学校で地元の歴史研究家の講演会を聞いた後、上田市真田(旧真田町)に残る真田氏関連史跡の見学に出かけました。


長谷寺(ちょうこくじ)です。



中央の墓は、真田の中興の祖と言われる、信幸・信繁(幸村)兄弟の祖父にあたる真田幸隆夫妻と、父の昌幸のものです。




信綱夫妻と昌輝の墓がある信綱寺(しんこうじ)です。





信綱は真田幸隆の長男として生まれ、父の死後家督を継ぎますが、長篠の戦い(織田+徳川vs.武田)で、武田の家臣として戦い、次男の昌輝とともに戦死します。

信綱の首は、家臣の白川兄弟(上の墓の写真の右にある2つの墓)の手によって真田に持ち帰られ、信綱寺に葬られました。


土塁で囲まれた、幸隆の時代の居館の跡です。



当時の典型的な城跡ですが、今ではツツジで有名な皇大神宮になっています。


現地まで一緒に行っていただいた、NHKの『その時歴史が動いた』の真田の回でも登場したという歴史研究家の方の解説の中で、特に印象に残ったことは、真田が、地元の武士や農民たちに、他の武将とは異なる次元で慕われ、日頃は武士も農民とともに農耕に従事して信頼関係を築いていたからこそ、(かたや寄せ集めの)大軍を相手に大きな戦に少人数で勝つことができたのではないか、ということです。

来年の大河ドラマで真田が取り上げられることが決まっていますが、知らないことがたくさんあるので、今日はとても勉強になりました。


  

Posted by 上田高等学校長. at 2015年10月20日22:10

135 ‘行事週間’ が始まり、熟議を語る



今日は通常授業…ではありません。

今週は、全日制は各学年とも通常と異なる、謂わば‘行事週間’ とでも呼ぶような週です。


3学年は、今日から4日間の日程で定期考査が行われています。

2学年は、先週から書いてきたとおり、今日から同じく4日間、3泊の沖縄修学旅行に出かけました。

1学年は、今日から2泊3日の学習合宿で、スマホを徹底的に排し、黒姫のホテルに缶詰めになって勉強漬けになります。


ところで、昨日日曜には、塩尻の総合教育センターで、県教委主催の『高校の将来像を熟議する‼︎(高校生による熟議)』が行われました。

全県の高校41校から、約100人の生徒、41人の引率教員に加え、県教委職員、県教委の将来像検討委員会の委員、マスコミ関係者、校長・教頭含めた教育関係者など、大勢が参加していました。

ファシリテーターの教員2人のリードで、7〜8人ずつ14グループに分かれた高校生が、3時間近く、高校の将来への不安・希望とその解決策、理想の高校像について語り合い、KJ法を用いてグループごとに意見をまとめ、最後に発表し合うということをしました。



(会場全景)


(アイスブレイク : 自己紹介を終えた順に自分の名札を積み上げる)


(KJ法を用いて意見をまとめる)


(グループごとのプレゼン)


上田高校生も2年生が3人参加しました。

議論の仕方・意見のまとめ方・そのために必要なことについて学べたことや、他校の高校生と高校の将来像について意見を交換したこともいい経験だと思いますが、こういう機会がなければ知り合うことがなかった同じ高校生と知り合いになったこと(人によっては連絡を取り合う関係になったこと)がもう一つの財産だと思います。

理想の高校像について出された様々な意見の中で、普通科を含めて介護について学ぶ学校、政治経済を必修にする学校、地域と交流のある学校、高校生が学校や国に提言する学校といったものが特に印象に残りました。


  

Posted by 上田高等学校長. at 2015年10月19日19:02

134 土曜日に盛り上がる



今日は土曜日ですが、午前中は授業公開、昼からアカデミックプレゼンテーション、午後はPTA講演会と、中味が詰まった一日でした。


2年後の3年生対象の選択科目GSIIIの本格実施を前倒しして、初めて今年度実施したのが、アカデミックプレゼンテーションです。

職業高校やSSH指定校など様々な学校の課題研究発表を数多く見ている、県の総合教育センターの三浦所長さんにコメンテーターをお願いしましたが、少し早く来てもらい、‘上田レストラン’ 学食で食事を摂っていただきました。

授業公開日に合わせて実施し、近隣の中学校に案内を出しましたが、年度途中の案内であり土曜日の実施にもかかわらず、10の中学校から約30人の生徒・保護者・学校関係者の参加がありました。


プレゼンテーションは、


(H-Lab 小布施サマースクール)


(ユニセフ One Minute Video コンクール入賞作品)


(東大等首都圏大学見学会)

の他、GSIの授業で取り組んでいる時事問題探究「TPPについて」、アメリカ&イギリス個人研修報告、オーストラリアモスマン高校ホームステイ参加者報告(英語による)という6つのテーマで次々に行われ、プレゼンの質が上がって来ているなあと感じながら見ていましたが、次に予定されていたPTA講演会の時間が近づいたため、途中で会場に向かいました。


PTA講演会は、今では全国的にみても貴重な存在となった、昔ながらの重厚な造りと独特の空気感を持つ映画館『上田映劇』で行われ、最初に『過ぐる日のやまねこ』を観賞、続いて鶴岡監督自身が講演に立ちました。






『過ぐる日のやまねこ』は、温かいものが残る、素敵な映画でした。

上田高校校舎・理科講義室・体育館と生徒のエキストラ(ハンドボール班とバドミントン班)が出ていましたし、上田市内の各地が映っていました。

ぜひご覧いただきたいと思います。

また、講演会は「自分以外みな師」と題して行われました。

その中で、先日上田高校生に話をしに来てくれた際に、映画監督のような仕事にチャレンジして失敗したらどうするのか?という質問があり、それに対して、わずか10歳しか違わないが今の生徒はますます安定志向・確実なもの志向になっているのではないかと感じたということと、失敗を恐れたら成功もしないし、何も得られない、失敗はあるものだという前提で物事を考えたらどうかと答えたということを話してくれたのが、特に印象に残りました。

この講演会はPTAの教養委員会が企画・運営してくれました。

心から感謝を申し上げます。


盛りだくさんの一日、それだけに充実した一日でした。


  

Posted by 上田高等学校長. at 2015年10月17日23:55

133 高校の管理運営を話す



今朝、いつもと同じ時刻に学校に行くと、大型バスがロータリーに到着していて、2学年の先生たちの指導のもと、生徒たちが修学旅行用の大きな荷物を積み込んでいました。

昨日の結団式といい、今日の荷物の積み込みといい、修学旅行もいよいよという感じになって来ました。


今日は通常授業です。

朝からいつもどおりに、起案の書類やパソコン上の申請などを決裁し、メールをチェックして返信を書き、電話を受け電話をし、校長室や教務室・事務室や研究室で必要な打ち合わせをして、昼少し前に学校を出ました。


諏訪二葉高校で行われた高校校長会の管理運営専門委員会に出席するためです。




諏訪二葉は、木をふんだんに使った落ち着いた造りの校舎を持つ、諏訪の高台にある伝統校で、最寄りの駅は上諏訪駅です。




上諏訪駅も諏訪地方もそんなにしょっちゅう来る所ではないせいか、東北信や松本・伊那などとは違う独特の空気感を感じます。


管理運営専門委員会というのは、学校の管理や運営に関することを研究する委員会で、今日は、教職員の超過勤務に関すること、危機管理に関すること、県教委への提言などについて話し合いました。

今年は、例年行ってきた県教委への「要望」に加えて、高校教育に関する県内最大の職能集団として、長野県教育の一層の充実・改善のために「提言」もしていこうと話していて、この専門委員会で検討している管理運営部門の提言に加えて、例えば、選挙権18歳引き下げに伴う主権者教育のあり方だとか、アクティブラーニング等の新たな学びも含めた今後の高校教育のあり方だとか、それぞれの専門委員会で検討を開始していて、総会での議論を経て、まとまったところから提案していきたいと考えているところです。

今日は、委員のそれぞれの学校の状況や課題などに関する率直な情報交換を含めて、とても有意義な会になりました。


明日は、土曜公開授業、GSIIIアカデミックプレゼンテーション、PTA講演会などががありますので、ブログをアップする予定です。


  

Posted by 上田高等学校長. at 2015年10月16日22:41

132 沖縄へ準備をする



こういうブログを書いていると、内容はどうしても普段と違うことが中心になります。

出張でどこどこへ出掛けたとか、こんなイベントがあったとか、生徒が表彰されたとか。

「今日も昨日と同じでした」「また明日も同じ予定です」では記事にならないからです。


この前の同窓会会員大会(他校の総会に相当)の時に、大先輩から「ブログを読んでますが、校長さんは大変ですね。しょっちゅう出掛けているんですね」と言われました。

その方は「学校にあまりいない」ということを言いたかったのではなく、「方々に出かけて疲れてしまうのではないか」ということを言いたかったと仰っていましたが、その言葉を聞いて、はたと気付いたことがあります。

確かに校長は出掛けることが多いですし、私は役職柄さらに多くの外の会議が予定に入ります。

それでも、一参加者として自分の意思で出欠を決められるような会議はギリギリまで精選したり、会議がある日にはたとえ短時間でも学校に寄るようにしたりして、出来るだけ学校にいる努力をしているのですが、確かに、そういうことは積極的に書いてこそ初めて伝わるわけで、「今日は通常授業で、終日学校にいました」というようなことは、あまり書いて来なかったなあと思ったのでした。


というわけで、昨日も今日も通常授業で、終日学校にいました。


今日のロングホームルームの時間、2学年は、沖縄修学旅行の結団式を体育館で行いました。

校長挨拶の中で「私は仕事でもプライベートでも沖縄に行ったことがないから、まずは君たちがとても羨ましい」というところから話を始めたものですから、続いて挨拶に立った2学年主任が「私は沖縄に10回位行ったことがあるが…」と話を始め、さらに、旅行上の注意を話した添乗員に至っては「私は沖縄に100回位行ったことがあるが…」と言い出す始末で、「沖縄旅行回数自慢大会じゃないんだから」と思ったのでした。

冗談はそれ位にして、当然のことながら、それぞれが 沖縄訪問の回数を言ったのには意味があり、例えば添乗員は、それだけ行っていても今回ほど内容が盛りだくさんの修学旅行は初めてで、それは先生方が皆さんを信頼しているからです、と話した時には、ちょっと、へーっと思ったりもしました。

結団式でいいなあと思ったのは、各クラス4名の修学旅行委員が前に出て、代表の生徒が、自分たちでいい修学旅行にしようという内容の挨拶をした場面で、さすが!と思いました。



引率職員の紹介も大きな拍手と歓声で盛り上がりました。




今日配られたという「しおり」も、中身の充実ぶりはもちろん、表紙と裏表紙を美術班が描くというこだわりぶりで、そういうところも大したものだと感心しました。






夕方には、定時制の中村さんが、和歌山国体馬術競技2種目入賞の報告に担任の先生と一緒に校長室に来てくれました。





入賞の賞状が大きく、またカッコよく、さすが本国体というものでした。

2種目6位というのは偉業だと思いますが、当人は、2種目入賞は嬉しいものの、一番上位を目指していながら9位に終わった3種目の悔しさがそれ以上にあるというあたり、来年のさらなる飛躍が期待できると感じました。

トップ層とそんなに大きな差があるわけではない、自分自身の問題、とも語っていて、来年に向けて一層頑張ってほしいものです。


  

Posted by 上田高等学校長. at 2015年10月15日23:57

131 大いに語る



だいぶ寒くなって、すっかり秋めいて来ました。


各地からの紅葉の便りが届いています。


さて、今日は、全日制の職員会議がありました。

いつものように盛りだくさんの内容でしたが、私からは、昨日の県立高等学校長会議を受け、信州学だとか、主権者教育だとか、非違行為防止だとか、今年の人事異動のことだとか、先生たちに知っておいてほしいことをいろいろと話しました。


職員会議終了後、上田高校をみんなで考えようという趣旨で「諸問題の解決に向けた討論会」が教務係主催で初めて行われました。











お陰様で高い評価をいただいている本校ですが、大きな変革の時期を迎え、じっくり腰を据え、今後10年、20年、あるいは50年後、100年後を見据え、本校はどうしていくべきか、立ち止まって考える必要があると考えました。

今日は、「今の上田高校生をどう捉えるか」と「目指す学校・理想とする学校像」の2つについて、予めアンケートで出してもらった意見をまとめたプリントをもとに、グループを作って自由に議論しました。


今日出された意見は教務係がまとめ、先生たちにフィードバックをし、それをもとにさらに議論をするという方式で、議論を次第に収斂させていく予定になっています。

個々には本校の良い点や課題について意見を交わすことはあっても、大きな学校ですし、やることがたくさんある学校なので、意識しないとなかなか全体で話す時間が取れないのが現実です。

各グループで、予定時間を超過してとても熱心な議論が行われ、先生たちの熱意を感じました。

今回、こういった議論を開始したことはとても意義のあることで、必ず上田高校の「これから」につながると思います。

どんな集約に至るか、まずは校内的な議論をしっかりしたいと考えているところです。


また、今日は、職員会議終了後、校外も対象とした研究授業を前にして、2人の初任者と学校を離れて2時間半以上、夕食を共にしつつ、じっくりと話しました。

初任者研修の報告は毎回校長室で受け、やりとりをしていますが、たまには、こういうじっくりと話す機会を持つのもいいなあと感じています。


今日の職員会議で報告された、前回以降の、新人戦東信大会の主な結果です。

ハンドボール男子 準優勝
ソフトテニス 男子 団体準優勝、個人優勝
卓球 男子 団体3位、個人ダブルス3位
卓球 女子 個人ダブルス3位、個人シングルス3位

県大会 陸上 女子走高跳び 8位入賞

さらにガンバレ、上田高校生!


  

Posted by 上田高等学校長. at 2015年10月14日22:51

130 県立高校校長が集まる



今日は、県教委主催の県立高等学校長会議が、長野市の県庁講堂で終日行われました。







連休明けということもあって、少しでもと、早朝1時間ほど学校に寄ってから、登校して来る生徒たちと挨拶を交わしつつ上田駅に戻り、8時過ぎの電車に乗って出掛けました。

学校では、書類を見た後、7時前から来ている、教頭さん含め、4人ほどの教職員と打ち合わせをすることができました。


最近の研修は、例えば、校長研修のようなものでも、以前とはだいぶ様変わりしていて、ワークショップ形式の、ペアワークだったり、KJ法によるグループワークだったり、様々な手法を用いて参加型の場面を作りながら行われることが増えましたが、今日のような、県の教育委員会事務局から校長に対して指示・連絡を行うための会議は、終日講義形式で行われます。


このところ、国の教育施策が劇的に変わろうとしているのを受けてか、県教委の各課各係からの指示も大きな変更を伴うものが多く、メモを取りながら、それらを個々にどうするかと考えるのではなく、趣旨を活かしつつ自分の学校の今ある体系のどこかに形を変えて位置付けることはできないかと考えながら聴いていました。

学校に戻って、伝えるべきはしっかり伝え、工夫の余地があるものは教職員の意見もよく聞きながら進めていこうと思っています。


  

Posted by 上田高等学校長. at 2015年10月13日23:16

129 産業界の話を聞く



いろいろなことが重なった慌ただしい1日で、早朝から自分の椅子に座る時間もほとんどないまま、昼前に電車に飛び乗り、長野市へ向かいました。

長野で2つ会議があったためです。


1つは、県庁で行われた、教育委員会主催の会議です。


現在、県庁1階の入口付近はこんな感じになっています。



奥の方は、時の人である、佐久出身の宇宙飛行士、油井さんがこんなに大きく掲示されていました。



「しあわせ信州」も、油井さんも、確か昨年度も貼られていたと思いますが、特に油井さんの横断幕は、注目度がとても高まっている今、昨年度よりタイムリーな印象を受けました。


続いてホテルに移動し、2つ目の会議に出席しました。




県高校長会・就職対策委員会と県高校進路指導研究会が共催する講演会で、講師は、長野県経営者協会の山浦愛幸会長です。




県の経営者協会には、県教委も職業系を中心とする各高校もお世話になっていますが、実際には事務局との関係で連携が図られていて、県の経済界のトップから高校の教員が直接話を聴き、質問もできるという機会は、普通に生活している限り、まずないと思いますし、少なくとも、こういう機会はこれまでありませんでした。

山浦会長は上田高校のOBでもあります。

戦後すぐに旧滋野村に生まれたというところから自分の生い立ちを話し始め、続けて、現在の教育に対する感想や産業界の状況、人をどう育てるか、どういう人に仕事を任せるかといったことなどを中心に話をしてくれましたが、話は極めて明確で、論旨がわかりやすく、とても参考になりました。

その後の懇親会にも出席してくれ、大いに会は盛り上がりました。


大変お忙しい中、お時間を作っていただいた山浦会長さんと県経営者協会には、感謝を申し上げたいと思います。


  

Posted by 上田高等学校長. at 2015年10月09日22:11

128 沖縄を話す



2年生の「情報」の授業で、19日から3泊4日で出かける沖縄修学旅行(来年は台湾)の事前学習を兼ねて、4人1組で沖縄についてテーマを決め、調べ、プレゼンテーションをする、ということを今週全クラスで行っています。


今日はその授業を見に行きました。

私が見たのは3グループ、それぞれ「ひめゆり学徒隊」「普天間基地」「沖縄食と長寿」について発表していました。


(Himeyuri Students)


(No Weapon?)


(Secret of Long Life)


SGHアソシエイトだった昨年もSGHの一環で、現3年生を対象に同様の取組をしていますが、今年の最終目標が、一つ上の、英語でプレゼンし、英語で質疑応答をするというところなので、年度途中の今回は、スクリーン資料は英語で作成、発表とQ&Aは日本語(時々英語)でやっていました。

この授業は、すべて2クラス同時展開、情報の教員と英語の教員の組み合わせで受け持っていて、今日のように2教室に分かれてプレゼンをする時は、情報の教員の方にグローバル講師(GI)が入り、生徒の質問に加えて情報の教員が日本語で、GIが英語で質問していました。

授業を見に来ていた音楽の教育実習生も、教科担任に促されて質問をしました。
「長野県も長寿県として知られているが、沖縄に行って、長野県はなんで長寿なの?って訊かれたらどう答えるか?」
教科担当の先生も私も口を揃えて、いい質問だねー!と、池上彰さんのようなことを言いました。

プレゼンの工夫をするグループ、芸達者を前面に押し出すグループなど、それぞれ特徴的で堂々としたプレゼンでした。


さて、来週の土曜日は、午前中が授業公開(すべての方対象)で、午後にはPTAの講演会(上田映劇で『過ぐる日のやまねこ』を観た後鶴岡監督のトークショー:本校保護者のみ対象)がありますが、その間を利用して「第1回GSIIIアカデミックプレゼンテーション」を約1時間の予定で行います。

本校保護者はもちろん、小学校と中学校の児童・生徒・保護者・教職員を対象の中心としています。

主な内容は、H-LAB小布施サマースクール、ユニセフ‘One Minute Video’コンテスト、東京大学等首都圏大学見学会2015、GSI時事問題研究「TPPを考える」、アメリカ&イギリス夏季研修、オーストラリア・モスマン高校国内ホームステイ交流です。

発表は、英語と日本語が混ざったものになると思います。

2年後に、その時の3年生(現1年生)の希望者向けに正式に位置付けられる「グローバルスタディIII(GSIII)」を先行実施するとともに、今年度のSGHの対象の中心が1年生ではあるものの、出来るだけ2・3年生にもSGHの趣旨を活かしていきたいと考えていて、上述の「情報」の授業などに加えて、意欲的な2・3年生の発表の場をこうして確保するという狙いもあります。

コメンテーターとして、長野県総合教育センターの三浦章所長をお願いする予定です。

皆さん、公開授業とともに、ぜひご覧ください。


  

Posted by 上田高等学校長. at 2015年10月08日22:04

127 講話を載せる



今朝、7時台の上田高校です。







冬が近づいて、影が長くなっています。

古城の門の桜の木のそれぞれの葉は色を変え、黄色くなった葉が散り始めています。

今日もいい天気になりましたが、秋らしい涼しい、というか寒いくらいの日になりました。


9月30日に行った、全・定の前期終業式・後期始業式の校長講話が上田高校公式ホームページにアップされました。

学校のホームページからもご覧いただけますが、今日は、少し長くなりますが、2つの講話をこのブログに掲載したいと思います。



平成27年度 上田高等学校 全日制 前期終業式・後期始業式 校長講話

平成27年(2015年)9月30日(水)

こんにちは。
長い前期が本日終了します。
振り返って、どうだったでしょうか。

今日は前期の終業式と後期の始業式を兼ねています。このタイミングで、4月以来、折に触れて君たちに話してきたことを含めて、今君たちに伝えたいことをまとめて話して、それを後期につなげてほしいと思いますので、今日はいつもよりちょっと長く話します。

前期を振り返ると、色々なことがありました。
生徒会最大行事の松尾祭がありました。文化祭と運動の部と。どちらも個々の生徒について言えば、もっと自分でできたのにと思っていたり、傍から見てもっとやれただろうという人もいたかもしれませんが、全体としては素晴らしかったと思います。文化祭の一般公開では、去年より1500人多い来客があったそうです。
5月には、地歴公民科の林先生が亡くなるという大きな出来事がありました。生徒のことを第一に考える優しい先生でした。この後、前期の締めくくりということで全員で黙とうを捧げたいと思います。

さて、学校のホームページにも書いてありますが、「学ぶ」ということの目的は2つあると思っています。
1つは自分自身が幸福になるため、あるいは豊かな生活を送るためです。
もう1つは、自分の幸福を追求していくと自分の幸福は自分だけでは成立しないことに気付き、次第に自分以外の周囲にも目が行くようになる、そういう意味では1つ目の自分の幸福とも関係していることですが、「自分以外の誰か」の役に立つため、あるいは、世の中を改革したり、よりよいものにしたりすることに貢献するためです。

では、その「学び」はどんなふうに行ったらいいのでしょうか。
明治から大正にかけて活躍した、私の大好きな文豪に夏目漱石という人がいます。『吾輩は猫である』とか『坊ちゃん』とか『こころ』とか有名で素晴らしい作品をいくつも残している人で、ここにいる人で知らない人はたぶんいないと思いますが、その漱石は、小説のみならず、講演の名手でもあって、その講演をまとめた『私の個人主義』という本が文庫本で出ています。その中で彼は、大体こんなようなことを言っています。
明治の時代、西洋に追い付け追い越せという中で、自分自身がどうすればいいのか、どう考えればいいのか、日本にいても答えが出なかった。ロンドンに留学してみたが、それでも、いくら本を読んでも一向に答えが見つからない。その時、これはもう自分で考えるより仕方ないと気付き、その想いを持って帰国した。西洋から入ってくる、例えば文学のようなもの、それを何でもかんでも有難がっている世間の風潮、それを、自分の酒を他人に飲んでもらって後からその品評を聴いて、そうだとしてしまういわゆる人真似だと言い、それを「他人本位」と称し、その対極にある「自分本位」という考えにたどり着き、ようやく心の平安を得た、と。

現代の社会でも大事なことは同じです。
君たちには、まず自分の頭で考えるということ、いろいろな情報や知識をもとに自分の頭で判断すること。「私はこう思う」という、その時点での自分の考えをしっかり持つこと。誰かに言われたからやるのでなく、その時の状況の中で、自分の意志で行動し、周囲の人と協働して事を成し遂げるということをしてほしいと言って来ました。また、高い志や強い想いを持って、それをカタチにしてほしいとも言って来ました。そのためには、様々なことをしっかり学んでほしいとも言って来ました。どうでしょうか。そういうことを意識し、次第にできるようになっているでしょうか。
そういう意味では、ネパールの地震に対する募金はよかった。先日、現地に君たちの募金が届き、地震で壊れた現地の小学校の修復に使われたという報告がありました。君たちの想いはカタチになったのです。

上田高校の伝統は「文武両道」と「自学自習」であり、そこに新たにスーパーグローバルハイスクールの指定が加わりました。文武両道や自学自習はなんとなく古臭く、SGHは新しいことのように感じるかもしれませんが、様々なことに意欲的に取り組む、様々な経験を積む、課題を自分で見つけてその解決策を自分で考える、そういう意味で、どちらも目指す方向は同じです。
今の3年生の全員、2年生の一部、来年度の6月19日以降の国政選挙から、その時点で18歳以上の人に選挙権が与えられ、1票を持つことになります。
今言った、自分の頭で考え、判断し、自分の考えを持ち、自分の意志で行動し、周囲と協働して事を成し遂げる、ということがますます大切になります。

もう一つ、違った角度から上田高校で学ぶことについて考えてみます。
「ふるさと」という歌があります。
「兎追いし かの山 小鮒釣りし かの川」で始まる日本人なら誰もが知っている歌ですが、作詞したのは高野辰之という、長野県の旧豊田村、今の中野市に生まれ、今の信州大学教育学部から今の東京大学に進み、今の東京芸大で教えた人です。1番の歌詞、冒頭の「兎追いし」を「兎が美味しい」だと思っている人も私の頃は結構たくさんいましたが、また実際に昔は兎を山で取ってその肉を普通に食べていましたので、そう考えるのも仕方ないかもしれませんが、これはもちろん「兎を追いかけた」ということで、そのように1番は、自然の中での子ども時代の思い出をうたい、2番は「いかにいます 父母 つつがなしや 友がき」と、人をうたい、3番は「志を果たして いつの日にか帰らん」と自分の意志、生き方をうたっていて、故郷の自然、小さいころの思い出、人、そして志と、まさに日本人の心の歌になっています。
上田高校はどうでしょう。
先程みんなで歌った上田高校の校歌、全ての同窓生がこの歌でつながっているわけですが、「関八州の精鋭を ここに挫きし英雄の」と、徳川の大軍勢を少ない人間で追い払った真田一族の心意気を受け継ぐことをうたい、「至高の望み」、すなわち高みを目指して日々精進することと、「至剛の誇り」、すなわち自分は精一杯高校生活をやり切ったという自信とプライド、それらを持って、「いざ百難に試みむ」という気概をうたっていて、それらこそが上田高校の目指す姿であり、受け継がれてきた精神だと言えます。

九州のある伝統校では、「高校を誇るな。高校が誇る人になれ」と言うそうです。
上田高校も自他ともに認める伝統校です。しかし、君たちが今享受している「伝統」や「社会的な評価」、学校における「自由」や「権利」は、君たちが作ったものではありません。君たちの先輩たちが築き上げ、努力によって脈々と受け継いできたものです。今、君たちは「権利」や「自由」を持っていますが、それを今度は君たちが守り、できればさらに高め、後輩たちに引き継いでいくという「義務」も同時に君たちにはあるということなのです。

さて、明日から後期です。
 
全ての人に平等に時間は与えられています。それをどう使うかでその人の人生が決まります。
以前、「1.01の法則、0.99の法則」という話をしました。昨日の自分を「1」として、今日からその100分の1、すなわち0.01ずつ付け加え、それを毎日1年間続けると、1.01の365乗は、約37.8になり、逆に毎日0.01ずつ失うと、0.99の365乗は、約0.03になってしまうというもので、継続や積み重ねの大切さを言っています。
人生とは日々の選択の積み重ね以外の何物でもなく、一瞬一瞬の今をどう生きるかの積み重ねです。それがSeize the day「今を生きろ」ということだと思います。

文武両道。
高校時代にいろんなことを一生懸命やってほしい。様々な活動を通じて、いろんな力を付けてほしいし、自分の適性も見極めてほしい。そのためには、一つのことが終わったらすぐに切り替え次のことに集中できないといけません。切り替えと集中を君たちに一層求めたいと思います。

自分の幸福を自分で築ける人になってほしいし、世の中を少しでもいい方向に導ける人であってほしい。そのための学びです。3年生、大学はもっと先の大きな夢を実現する通過点だと考えましょう。でも、とても大きな通過点です。苦しいときにどれだけ耐えられるか、成功するまで続けられるか。「至高の望み」「至剛の誇り」を胸に、百難に挑んでください。

人によって歩みのスピードは違っていていい。人に合わせる必要はない。自分のペースで成長すればいい。ただ、今言ったような気持ち、考え方を、全員が持って後期に望んでほしいと願っています。

終わります。


平成27年度 上田高等学校 定時制 前期終業式・後期始業式 校長講話

平成27年(2015年)9月30日(水)


おはようございます。

上田高校は2学期制を採っていますので、今日9月30日で前期が終わり、明日10月1日からは後期が始まります。

前期を振り返って、どうでしたか。

君たちそれぞれが、よくできたとか、もっとできたとか、いろいろな感想を持っていると思いますが、私から見て、君たちは、一言でいえば、本当によく頑張った前期ではなかったかと思います。

中学校までなかなか学校に来られなかったり、学校までは来られても教室に入れなかったりして悩んでいた生徒で、高校に入ってから学校に毎日来れるようになった人がたくさんいます。
それは、まずはその生徒本人が、「高校に入ったら、こうしたいんだ」という強い気持ちを持っていたということと、この学校や生徒の集団が、そういう気持ちを理解できる、とてもやわらかい雰囲気を持った集団だからだと思います。

授業中も多くの生徒が意欲的に勉強に取り組んでいると聞いています。後期には、授業を見て回りたいと思っています。
松尾祭では、一生懸命販売に参加しました。「校長先生、買って行ってください」と売り方がうまいので、ついつい色々と買ってしまいました。
一生懸命班活動に取り組んで、大会で成果を出している生徒もいます。壮行会もいい雰囲気で自主的に行われていました。
最近の生活体験発表会で、クラス代表になり、勇気を持って発表した生徒がいましたし、聴く側も、その思いを受け止めて、一生懸命訊き、一生懸命拍手をしていたと思います。

君たちは本当に頑張っていると思っています。

今、4年生と三修制の3年生は、いよいよ次の段階への進路を考え、実現する時期になりました。上の学校に進もうと考えている人、就職をしようと考えている人がいます。どうか自信を持ってください。君たちはこの上田高校で、本当によく頑張ってきました。

上田高校の校歌に、「われに至高の望みあり」とあります。今より高い自分を目指したいと考え、精一杯努力するということです。
「われに至剛の誇りあり」とあります。高校時代を精一杯過ごした。頑張った。力を付けた。その自信がある、ということです。
そして最後に「いざ百難に試みむ」とあります。より高いところを目指し、困難なことに自信を持って立ち向かっていってください。
君たちは、それができる生徒です。

さあ、明日から後期です。

これまで君たちに言ってきた、自分の頭で考えること、自分の頭で判断すること、自分の考えを持つこと、自分の意志で行動すること、周囲と協働して事を成し遂げること、こういったことを一層磨いてほしいと思っています。

歩みのスピードは一人一人違っていていい。他の人に合わせる必要はない。自分のペースで一歩ずつ前に進んでほしい。先程話した校歌の歌詞のように、「至高の望み」と「至剛の誇り」を持ち、「いざ百難に試みむ」の気概を持って、一緒に頑張りましょう。

期待しています。

終わります。 


  

Posted by 上田高等学校長. at 2015年10月07日21:44

126 台湾の代表と会う



今日は、昨日とうって変わって好天、暖かい日になりました。


朝、一旦学校に寄ってから、SGH担当の先生と長野高校に出掛けました。

台湾国際教育旅行連盟の皆さんが、観光部の招待で3泊4日の日程で長野県に来ていて、今日は、知事との懇談の後、高校との懇談で長野高校に来るのに同席するためです。

最後に撮影した記念写真です。




台湾からは連盟の正副総会長の校長と秘書長、6つの各支部の支部長の校長の9人、長野県からは観光部と県教委の担当、長野高校の校長と教頭、そして私の5人が写っています。


昨日日本に来て軽井沢に泊、今日は知事との懇談・長野高校での懇談を行って善光寺・松本城に行き白樺湖泊、明日は諏訪・伊那を経て高遠泊、最終日は帰国するという日程だそうです。



(総会長(団長)挨拶の場面)


長野高校が会場なので、長野高校以上には目立たないように心掛けていましたが、最後に上田高校に関する話の時間をいただき、まずは昨年度から今年度にかけての、台湾を含めた海外との交流の状況を話しました。




去年も今年も台湾からだけで3校くらい(教育視察団は別)訪日旅行を受け入れ交流していて、その回数は、もちろん県内で圧倒的に第1位です。

台湾の視察団が作成したパンフレットによると、日本と台湾の間の研修旅行は劇的に増えていて、2011年に訪日65校、訪台83校だったものが、昨年度は、訪日226校、訪台222校となっています。(ただし、旅行の集団は日本の方が大きいので、生徒数は日本の方が2倍以上)

今年度長野高校の台湾研修旅行に下見を兼ねて本校教員3人が同行させてもらうこと、来年度は本校2年生全員が台湾に研修旅行に行き4校と交流させてもらうこと、その中の1つが今回の団長さんの学校であり特にお世話になることなど話しました。



(来年本校が訪問する國立台中文華高級中學校長(総会長・団長)とSGH係長と)


会場の長野高校は、玄関もこんな具合にデコレートされていました。





さてさて、今日発表のノーベル物理学賞、東京大学宇宙線研究所の梶田隆章教授が受賞したそうで、日本から連日の受賞です。

やはり、今年は、ジャパン・イヤーかもしれません。


  

Posted by 上田高等学校長. at 2015年10月06日22:21

125 10月らしくする



ここのところ、めっきり涼しくなって、すっかり秋らしくなりました。


特に今日は寒いような気がします。

終日の曇天も相まって、冬が近づいているなあと感じます。


10月になったのを機に、PC用のテンプレートを、定型のうち、autumn の中からセレクトしてみました。




さて、今日から秋の教育実習が始まりました。

教育実習は夏前、というイメージがありますが、数は少ないものの、大学によっては3年生のこの時期に設定している所もあります。

今回は、音楽の1名だけで、期間は4週間ですので、10月一杯実習することになります。


この春、本校で教育実習を行ったOB・OGのうち、何人かが長野県の採用試験に現役で合格したという知らせが届きました。

また、慶應大SFCのAO入試を受けるために面接練習をした生徒が合格したという知らせも、今日届きました。

大学合格が高校生活の目的ならば、この生徒は早くもこの時点で高校生活は終わりですが、本校の場合、全くそのようなことはなく、高校での学習の集大成の1つとしてセンター試験も受けますし、17日にはプレゼンテーションも行う予定になっています。

大学合格が人生のゴールではない、という当たり前のことを当たり前にわかっています。

本校の場合、AOや推薦は少なく、一般入試がメインですので、3年生の戦いはまだまだ続きます。

それにしても、いい知らせというのは、当たり前ですが、とても嬉しいものです。


さて、先月末、終・始業式の際に触れた、本校の2学期制について、『長野県上田高等学校校史 高校第一編』(130ページ)から引用することにします。

…二学期制の採用は(昭和)25年度からである。清水次郎(教務主任)は、訪問取材に対して「三学期制は第三学期が短すぎる。授業日を多く取り授業を充実させるための措置であった」と答えている。

…本校で最初に作成された25年度の『学校要覧』は9月1日現在で作成され、「…二学期制 前学期 4月1日ー9月30日 後学期 10月1日ー3月31日」と明記されており、同年度の生徒の通知表(ママ)は、一学期と三学期の欄に成績が記載され、二学期の記載が無い。

…『牛歩』(51回卒 3年8組卒業記念文集)は、「昭和26年1月8日 三学期始業式行わる。校長訓話。〔国際情勢とそれに応ずる学生の態度について。赤牟田教授の話あり。学生生活のあり方について〕」とある。同誌は「26年4月、教頭清水先生になる。教頭から〔今年は二学期制実施の旨申し渡された〕」とある。生徒は25年度は三学期制と思っていたようである。二学期制は、25年度途中からの切り替えであろうか。


戦後、昭和23年に、旧制中学校に替わって新制高等学校が発足した際に、本校も上田中学校から上田松尾高等学校に校名が変更になっていて、この校名決定にも紆余曲折があったようですが、この辺の事情はまた後日として、こういう激動の時代に2学期制が導入されたことがわかります。


このようなことを書いていると、今日はもう一つ嬉しいニュースが入りました。

今年のノーベル医学・生理学賞を北里大学特別栄誉教授の大村智氏が受賞したといいます。

こういう話を聞くと、日本人としてとても誇らしい、日本人はやっぱり大したもんだと思います。

感染症などから世界の多くの人を救ったそうで、東京都立墨田工業高校の定時制で教員の経験があり、昼間仕事をし夜勉強する生徒を見て、自分ももっと勉強しなければと思い、東京理科大に昼間通ったといいます。


今年は他の分野でもかなり可能性があるようなことが言われています。


とても楽しみです。


  

Posted by 上田高等学校長. at 2015年10月05日22:12

124 同窓会会員大会に出る



今日は、土曜公開授業日。


土曜公開授業は、本校公式ホームページのトップページから年間計画をご覧いただくことができますが、年間予定14回のうち今日が折り返しの7回目、外からお見えになった方の数を確認してみると、昨年度の約1.8倍位で、特に小学校6年生を対象の中心とした回では、数倍の参加者がありました。

今後、小学校5年生を対象の中心とした回が、クリスマスバージョンと称して予定されていますが、どれくらい集まるのだろうかと、みんなで今から楽しみにしているところです。

その回、またそれ以外の回でも、対象の中心は一応決めていますが、それ以外の方も大歓迎ですので、ぜひお気軽にお越しください。


午後からは同窓会の会員大会(他校でいう総会)が、上田市内のホテルで行われました。




昨年より若干多いという約350人が参加したそうです。


支部を含めて今年これで4回目の総会への出席になりますが、上田高校の同窓会は、講演会からいきなり始まることが多いようです。

今年は、御開帳の年ということもあり、大会運営の当番期で、善光寺の顧問を務める実践女子大学の先生が、「信州の仏像」と題して、善光寺の前立本尊を始めとして、どの時代にどのお寺にどんな仏像が造られたのか、パワーポイントを使いながら、話してくれました。




その後は、アトラクションとして本校室内楽班の演奏、室内楽班の伴奏で校歌斉唱と続き、そこでようやく開会の言葉、理事長挨拶、来賓挨拶、会務報告、閉式の言葉、そして懇親パーティーとなりました。

来賓は、関東・関西の同窓会と長野・中南信の支部からお見えになっていましたが、上田高校はこのように相互に他地区の支部の総会に出合っています。

私も来賓挨拶の中で近況報告をしました。


懇親パーティーは一つの会場に収まらず、当番期の会員は別室でまとまって盛り上がるのが恒例になっています。

本会場を埋め尽くす参加者があった懇親パーティーは、いつまでも続きそうな盛り上がりと熱気に包まれていましたが、恒例で「中締め」をせず、別室から当番期が登場、ステージに上がり、フロアを含め全員で「♫夕陽 千曲の 水の面に(みのおもに)…」と凱歌を怒鳴るように斉唱、それを機に三々五々、会場を後にしましたが、会場の外では名残惜しそうに語らいの輪が幾つもできていました。


校長になって、心底から、上田高校が今日あるのは同窓生の皆さんのお陰だと思う場面が日常的にありますが、こういう会ではその思いが素直に増幅されます。

それが、同窓生の母校への想いの強さ、伝統の力、なのだと思います。


二次会にも行きましたが、いつもどおり好きなことを言いつつ、感謝感謝の1日になりました。


最後に、他の人が言っていたなぞかけをちょっと拝借します:

上田高校同窓会とかけてー
今井(長野市にある長野冬季五輪の時の選手村で、その後多くが県や市などの公的な住宅になった)の宿舎とときますー
その心は ー カンシャ、またカンシャです。

お後がよろしいようで…。


  

Posted by 上田高等学校長. at 2015年10月03日23:07

123 生徒会を語る



今日は通常授業。


放課後、3年生は平日補習と自習室での自学自習が続いています。

1・2年生は来年度の選択コース・科目を詰めたり前期を振り返る面談が始まっています。


今回の選挙で選ばれた、会長、議長、審査委員長、松尾祭実行委員長という生徒会の中心的な役員4人が、校長室に当選の挨拶に来てくれました。




今後の生徒会活動について話をしましたが、組閣と並行して、彼らの最初の仕事は、県の高校生ICTコンファレンスと高校の将来像について話す高校生熟議への参加ということになると思います。

それぞれが個性的で、前向きなメンバーですので、先生たちの期待も大きいものがあります。

ぜひ頑張ってほしいと思います。


今日は、新聞班が明日発行する上田高校新聞が出来上がりました。


(1面)


(2面)

今回は、松尾祭運動の部の記事をトップに、1面は、グローバル講師とALTの新任2人の紹介、間近に迫った沖縄修学旅行を扱い、2面は、SGH夏季フィールドワーク、当日実際に取材したオーストラリアのモスマンステート高校との交流、3年の平日補習ほか受験に向けた学校の様子、シリーズは吹奏楽班の特集、そして最後に編集後記という作りで、1つ1つの記事の内容も4月に比べて一層濃いものになっています。


今年の新聞班は、昨年度をはるかに上回るペースで新聞を発行していて、今回が3年生の班員にとって最後の執筆になるそうです。

そのため、3年生はもちろん、1・2年生も今号は特に気合が入っていたようです。


今日は、その中から、3年生が担当した、1面下の渾身のコラムを紹介します。

【試百難】
なぜ勉強が必要か。そう感じている人は少なからずいるだろう。巷でよく言われる言葉を思い浮かべるが、最近私はその一面を実感した。
1960年7月19日、日米安保条約全面改定後、岸信介内閣は総辞職、池田勇人内閣が成立した。新内閣は国民所得倍増計画を打ち出し、国政のテーマを政治から経済に転換した。安倍首相は安保関連法案成立後、自民党総裁選で再選された時の挨拶で『GDP600兆円』『1億総活躍社会』等を打ち出した。誰が見ても半世紀前の歴史に類似していないだろうか。安倍首相が岸氏の孫であることは単なる偶然であろうか。勉強を深めて行けば行くほど歴史を学ぶ意義を感じる。学びは将来への投資であり決して無駄にならないと気づいた。
私は今、政治経済を学んでいる。信用創造の公式に数学IIの『数列』を用いていることにとても興味と関心を抱いた。実社会では数学が当たり前に使われている。大学受験は文系か理系のいずれかに特化して勉強しているが、その後の長い人生には文理両分野の学びがとても大切である。やはり学びに無駄はないと知った。
知識は世界を広げる。上田高校は多くの知識に触れられる場所だ。残り少ない有意義な時間を過ごしたいと思う。


18歳選挙権に伴って主権者教育が話題になっていますが、そういう意味でも、このコラム、大したものだと思います。


今日はもう一つ。

数日前に話題になったスーパームーンですが、今朝出勤した時に何気なく校舎の上を眺めると、月が西の方の空に浮かんでいました。




だいぶ形が変わっていて、それとともにその話題も聞こえなくなり、自然とともに世の中の移り変わりというのは、特に最近、なんとも性急だなあと感じました。


  

Posted by 上田高等学校長. at 2015年10月02日22:41

122 県内大学と話す



午後から、県内大学と高校の懇談会があり、午前中には学校を出ました。


会場は総合教育センター。



塩尻市の山の方にあるので、木々の葉が色づき始めていました。

そうか、今日はもう10月、2015年もあと3か月になったんだなあという思いが湧いて来ました。


今日出席した大学は、信州大学、長野県看護大学、清泉女学院大学、長野大学、佐久大学、諏訪東京理科大学、松本歯科大学、松本大学、長野保健医療大学の、県内にあるすべての大学9校(短大を除く)。

最近県内の大学が公立化や新学科設置などで注目されていますが、当該の大学がずらりと並びます。

高校側は、主催した大学入試制度研究委員の他に、会長と、普通・農・工・商・家庭福祉・定通などの各部会長、計23人。

そこに県教委事務局と知事部局の私学・高等教育課が来賓として来てくれています。


そんなメンバーで、今日の懇談会は、極めて率直な話し合いが行われました。

この手の会議は建前というか表層的というか、あまり深まらないで終わることがままありますが、今日は、上述の公立化等の話をはじめとして、なぜ地元志向が増えないのか、本当に親も生徒も県内大学に行きたいと思うのか、アクティブラーニングの意味は、などなど、時間が足りなくなるくらい、腹を割った話し合いがなされたことが、これからの長野県教育の変容の第一歩になったのではないかと思います。


帰ろうとして階段を降りると、下のホールには、まさにタイムリー、今日の懇談会でも話題になった「信州で学ぼう」という、県が作成した長野県内大学支援のポスターが掲示されていました。




「信州で学ぼう」か。

最終的には受験生が決めることですが、その前段として、県内大学の魅力をまずは大学がもっともっと発信し、高校も情報提供しないといけないのではないかと思いました。


  

Posted by 上田高等学校長. at 2015年10月01日23:22