023 今月最後の日にBenesseが来る



今日は4月30日。

ついこの間、上田高校に着任したと思ったら、早いもので新年度も1か月が過ぎようとしています。

今日もいい天気です。


午後になって、まずは上田予備学校が来校。

しばらくして本校が今年事務局を務める生徒指導の会議の冒頭で挨拶。


続いてベネッセ・コーポレーションの、森安さん・遠藤さんコンビが見えました。



森安さん・遠藤さんコンビ、と言ったのには理由があり、県教委にいた時に、某学校のタブレットを使った授業や教員研修などで、この2人にお世話になったのです。

今回の来校は、本校SGHのICT・デジタル分野をどうしていくか、一緒に考えてもらうのが目的です。

別室で担当と打ち合わせている間、PTAの監査が校長室で行われていたのですが、監査が終了しても戻って来ません。

変だなあと思っていると、2時間半近く経ってようやく、打ち合わせをしていた教頭、SGH担当の先生たちと校長室に入って来ました。
聞くと、侃々諤々の議論が続いたと言います。
とてもありがたいことです。

本校ならではのこと、おそらくどこもやっていないであろうことを、これからやろうとしているのですから、時間とエネルギーが必要です。

お二人にはこれからも何度か来ていただき、本校のSGHの全体構想の中で、ツール(道具)の1つであるICTを使って何ができるのか、何をするのが一番いいのか、本校職員としっかり議論した上で、出した方向で進めてもらえばいい、そう思っています。


それから今日は、伝統ある『上田高校新聞』が発行されました。


(第1面)


(第2面)

全校配布ですが、新聞班員がわざわざ各研究室を廻って届けてくれています。
先日校長室に取材に来た記事も載っています。

「新入生歓迎特集号」と銘打った本年度第1号は、「新入生のためにも絶対に4月中に発行したい」という班員の強い「想い」が伝わる、充実した内容の、新聞らしい新聞になりました。

例えば、1面のコラム「試百難」では、次のように語っています。

「… 桜の花びらの生命はほんの一週間、そのためにあのごつごつとした樹皮の内側に桜色の樹液を一年かけて溜め込む。全国でもひときわ寒冷なこの地で育まれる生命のみなぎりに誰もが深く感動し、新しい年度の始まりを強く意識する。…」

そして「… 桜のごとく溜めてきた樹液を惜しみなく醸し出し、上田高校生として新たな一年を満開の花で咲かせてほしい」と結んでいます。

素晴らしい。

次号にも大いに期待したいと思います。


今日の最後に。

生徒が一人、校長室に「ぜひやりたいこと」を相談しに来ました。
「想い」を形にしたい、というその生徒の話を聞いた後、問題点や留意点について意見交換し、多少のアドバイスをして、大賛成、困難があってもガンバレ、と言って送り出しました。

これもどうなるのか、楽しみです。


  

Posted by 上田高等学校長. at 2015年04月30日23:41

022 優勝ペアと話す



校長ブログを今日公開しました。

もう少し早くアップできればよかったのですが、一度「下書き」に投稿した本文を見直すのに時間がかかった上に、画像の挿入が上手くいかず想定外に手間取り、今日になってしまいました。

昨日の分まで揃ったところで、ブログの作り方を教えてくれている先生はその日のうちにネット上にアップしてくれ、ホームページ担当の先生は早速今日学校のホームページからリンクをはってくれました。

できれば、毎回学校のホームページから入っていただき、学校の他の情報もチェックしていただきたいのですが、アドレスを「お気に入り」などに登録して直接ブログにアクセスすることも可能です。

だいぶ作るのに慣れてきたので、今日からは授業日には原則毎日更新していけると思います。
どうぞご愛読ください。


さて、今日の昼休みには、先週末に行われた国体県予選で優勝したソフトテニス班のペアが、顧問と一緒に校長室を訪ねてくれました。
新聞班を兼ねる班員が一緒に来て、「報道」の腕章を巻き、一眼レフのカメラを持って取材をしています。

優勝ペアは 2人とも小学生の時にソフトテニスを始め、中学校でもペアを組んで県で優勝したことがある2年生です。
3年生は最後の年なので相当気合を入れて来るでしょうし、優勝したことでますますマークがきつくなると思いますが、全国切符目指して今後も精進してほしいものです。




午後になると、リクルートから「キャリアガイダンス」誌の編集長を始め、4人の皆さんが取材に訪れました。
「キャリアガイダンス」は教育界では有名で、私も読んできた専門誌ですが、今回の「総合的な学習の時間」の特集にあたり、東京にいる教育関係者に相談したところ、本校を推薦したのだそうです。
写真に写っていない2人は、手前で写真を撮っています。



私への挨拶・取材に続いて、教頭とSGH担当の先生に取材するためにリクルートの皆さんが校長室を出て行くと、しばらくしてJICA国際協力推進員の榎本さんが校長室にお見えになりました。

本校は、5月7日に全学年一斉の人権平和教育を予定していますが、SGHのメインターゲットである1年生は、国際理解ワークショップ「もし世界が100人の村だったら」を行うことになっています。

この活動は、生徒一人ひとりが、年齢、性別、宗教、所得、居住地域、言語などを記した「役割カード」を持ち、そのカードに従って様々なテーマ別に集団を作り、世界の現状を模擬体験することによって、世界の構造やその矛盾・課題に気付くようになることを目的としてしています。

今日は、その講師である榎本さんが、JICAの1日体験に手を挙げ過日参加して来た生徒たちを含めた20人のチームリーダー、担当の先生と打ち合わせをしに来たのです。

ぶっつけ本番で当日榎本さんがすべてを仕切ったとしても、多分それなりの形にはなるのでしょうが、私がいいなと思ったのは、敢えてそういう普通の方法を選択せず、生徒リーダーを設け、打ち合わせ、リハもやって、事前準備をした上で、当日リーダーたちに仕切らせることで、同じ内容がより能動的で主体的な活動になり、まさにうちの学校で育てたい力を育てることにつながるというところです。

榎本さんもうちの先生たちも、固定概念にとらわれず、一つ一つの活動に工夫を加え、取組の精度と成果を上げようとしていて、素晴らしいと思いました。


  

Posted by 上田高等学校長. at 2015年04月28日22:21

021 小布施の人が来る



抜けるような青空が朝から広がっています。

早朝から班活の生徒たちが学校の周りを全力で走っています。

昨日に続いて今日も、暖かいというのを通り越して暑い日になりました。
上田の気温は30度近くまで上がったのではないでしょうか。
まさに「汗ばむ陽気」。

「ついこの間、雪が降ったってのに」などと言いながら外に出れば、時折爽やかな風が吹いて、まさに晴れ晴れとした気分になります。


午前中は、2人の方と会いました。

まずは八十二銀行の方。

個人的な融資とかそういうことではなく、学生奨学金関係の仕事の話。

続いて同窓会の日置理事長。

わざわざお越しいただいて、同窓会と学校との関係や、同窓会から学校への支援のあり方など、1時間ほど話をしました。

SGHに指定されて、上田高校が目指す方向が内外に明確になり、一番は信毎の記事にあるように上田高校の生徒が生き生きと活動していて、本当に嬉しいんです、とやわらかく語る姿に、いつもありがとうございます、と心の中で手を合わせました。


午後は、大宮さんが小布施町から来てくれました。



県教委や高校生と様々な形で関わっている人で、直接会うのは今回が3回目です。
もっと何度も会っているように感じるのは、「Facebook友達」だからでしょうか。

名刺を見ると、肩書きは、「小布施町地域創造研究所 代表・主任研究員」となっています。

小布施のまちづくりや総合的な施策の中心となって活動していますが、それ以外にも大学関係の仕事など、県内外はもちろん、海外まで股にかけてまさに八面六臂の活躍をしている人です。

ぜひうちの学校にも関わってもらいたいんだけど、と着任早々校内で話した時、既に昨年度から来てもらっていると聞き、それはいい!と思いましたが、それにしても、忙しいのによく来てくれたなあと感心しました。


大宮さんには、SGHに関連してとりあえず2つのことをお願いしています。

昼食を本校食堂で摂るという「本校ならでは」のもてなしの後、教頭と3人のSGH担当の先生を交えて打ち合わせました。

1つは、本校SGHの中核になる学校設定科目「GS(グローバル・スタディ)」の中で、来月2日間、大宮さんに外部講師をお願いするのですが、その中身のことです。

生徒の課題探究の参考となるように、大宮さん自身のこれまでの取組や体験に触れながら、課題意識がどの辺にあって、どういう発想でその課題にアプローチし、課題解決に向けてどう動いているかといった話を、比較的近い年齢の一つの「生きた見本」として、1年生全員にはクラス毎の授業で、2・3年生の希望者には昼休みに、話してもらうことになりました。

もう1つは、8月3日、1学年8クラス一斉に、テーマ毎にフィールドワークに出かけるのですが、その1つを小布施で行いたいと思っていて、その実習内容をどうするかの話です。

今回は、各テーマともバスで日帰りできる範囲で計画していますが、小布施を含めて、どのコースもどんどん面白いものになってきていて、計画する側も楽しみになってきています。

計画が出来上がったらここでもお知らせします。


上の写真、打ち合わせ終了後に撮ってもらったものですが、この時、周りには教頭さんや先生たちがいて、好きなことを言って冷やかしています。

「二人ともビジュアル系ですね」という人がいます。
どういう意味?と訊くと、大宮さんはイケメンだからビジュアル系、私は実物より写真写りがいいからビジュアル系、それぞれ意味は違うけれど、どちらもビジュアル系だと言うのです。
そもそもビジュアル系って、そういう時に使う日本語でしたっけ?


最後に、大宮さんがやっている、ハーバード大学等海外の大学生・日本の大学生と高校生とのサマースクール「HLAB OBUSE 2015」のチラシをもらいました。



今年も生徒が何人か行けるといいのですが。


  

Posted by 上田高等学校長. at 2015年04月27日23:54

020 「ウエジョビ」が来る


朝、駅から学校に来る途中で、先に「おはようございます」と挨拶してくれる生徒が増えてきました。
校内で交わされる挨拶の声も、先生や先輩が指導しているのか、一人ひとりの自覚からか、日ごと活発になって来たように感じます。

挨拶。
人と人とのコミュニケーション。

本校生は挨拶がよくできると言われています。
そのレベルを超えて、知っている人か知らない人かに関係なく、校内はもちろん、学校周辺でも、行き交う人たちと当たり前に挨拶を交わせる生徒・学校であればいいなと思っています。


午後は、県内の定時制通信制野球部長の集まりがありました。

以前、欽ちゃんの番組で全国大会の様子が取り上げられ、注目を集めたことがありましたが、今日はその大会に繋がる県予選を運営するための会議が、事務局のある本校で開催されたというわけです。


その後、すぐ近くにある、上田情報ビジネス専門学校の校長の比田井美恵先生、'福'校長の比田井和孝先生ご夫妻が揃って来校しました。

上田情報ビジネス専門学校、略して「ウエジョビ」。
今では県内の教育界では知らない人がいないと言っていいくらい有名なお二人ですが、まだそこまでではない頃に学校の元同僚を通じて知り合いになり、杯を傾けながら懇談したり、勤務していた学校に講演に来てもらったりしました。

今回、私が上田高校に赴任したので改めて挨拶に、というのと、少し話したいこともあるとのことで、お見えになったのです。

お会いするのは久々でしたが、会話はすぐに盛り上がりました。
3年前には本校松尾祭に、昨年は定時制に講演に来ていただいているとのこと。
当事者意識の醸成だとか、持続性の確保だとか、学習意欲の喚起だとか、いろんなことが話題になり、あっという間に時間が過ぎました。



比田井さんからの話というのは、現在うちの生徒が比田井さんに相談していることがあるようなのですが、その過程で「上田高校の生徒はすごいなあ」と感動することがあり、そのことをぜひ私に話したいと思って来た、とのことでした。

お話を伺うと、生徒の相談は個人的というより学校に関わるものなので、今後その方向で話を進めてよいかと確認する意味もあったと思います。

お忙しいのに、他校の生徒の想いを受け止め、真剣に、かつ楽しみながら一緒に考えてくれていて、本当にありがたいと思いました。

まだ決まった話ではないので、固まったらこのブログでもお知らせしたいと思いますが、実現すれば相当面白くなりそうなことを考えていて、今後の展開がとても楽しみです。

それにしても、自分の想いを出発点にして、自分の頭で考え、計画し、人と協働して行動し、人の意見を聞いて改善してまた行動してと、「想いの実現」に向けて自主的、意欲的に取り組む生徒が次々と出て来ていて、比田井さんもおっしゃっていたように、本校生は頼もしい限りです。


  

Posted by 上田高等学校長. at 2015年04月24日21:53

019 TBSテレビに出る


先週の金曜日、ハンドボール班が、TBS「あさチャン!」の「ボクらのMV〔部員〕P」のコーナーの取材を受けたのですが、その全国放映が、今朝7時55分から5分間の枠でありました。

全国にたくさんある中でなんでうちなの?という最も根本的な疑問に対する答は結局得られないままでしたが、このコーナーでは、一番頑張っている部員を選び、その生徒を通して全国の高校の部活動を紹介しているようです。

この時間帯ですので、録画しておいて夜観ましたが、マネージャーを中心にいい感じで班を取り上げてくれたというのが感想です。

スタジオの皆さんは、学校に古城の門とお堀があることにビックリ、115年という歴史にビックリ、班という呼び名にビックリしていました。

VTRを観た後、メインキャスターの夏目三久さんは「陰で支えてくれるから、選手の皆さんも思い切りプレーできるんですね」と話し、「どうですか?」とふられた織田信成さんは「半田さんがいるから、みんなが練習にしっかり集中できると思います。縁の下の力持ちとしてこれからも頑張ってください」とコメントしていました。


さて、こちらは定時制棟。



定時制のホームルーム教室があり、生徒は主にここで学びます。

定時制の職員会議も、生徒が登校してくる前にこの棟で行っていて、今回は木曜日の今日行いました。
少人数なので、普段はアットホームな雰囲気ですが、時には率直な意見交換も行われ、いい感じだなあと思っています。


職員会議を終え、上小地区の小・中・高の校長が一堂に会する、上小連合校長会に出かけました。
上小というのは、上田市と小県郡のそれぞれの頭の一文字を採った呼び名で、その範囲は旧12通学区制時代の第5通学区とほぼ一致しています。

佐久地区(旧第6通学区)にも同様の会がありますが、この2地区以外では、あといくつかある程度でしょうか。
いずれにしても、その全域にあるというのは、東信地区の大きな特色と言えると思います。

この会。
もちろん研究協議や情報交換、親睦ということも大切ですが、折角義務と高校の校長が集まるのだから、短期的、長期的に「教育的win-win関係」が成立するような連携活動をみんなで考えられたらいいのに、と佐久地区にいた時から思っていました。

軽井沢高校のとき。
軽井沢町には、高校1校、中学校1校、小学校3校しかなく、何か連携できたらいいなと思っていましたが、中学校とは、教頭間を中心に話を詰めて、出前授業や教員同士の研修・交流会を立ち上げてもらいましたし、一番近い東部小学校とは、生徒たちからの提案を受けて、高校生が英語や中国語で小学生と交流する場面を作ってもらいました。

そういう意味では、本年度第1回の今回、上田染谷丘高校と上田第三中学校との間で行っている、英語の連携授業の取組の報告があったことはとても意義のあることだと思います。
実際、研究協議の後、近くの学校同士、校種をまたいでどんなことができるかという会話が、あちこちで交わされていました。

高校ー小学校間の話も出ていました。

4月11日(土)にも書きましたが、上田高校は、小学生やその保護者をメインの対象とした授業公開を既に実施しています。

附属中学校があるわけでもないのにどうしてこういう取組をするかというと、県内の各専門高校が小学生を対象にした講座を開いているのも同じ理由だと思いますが、小学生のキャリア教育への貢献という意味合いに加えて、早めの体験活動や情報提供によって高校選択にも影響が出ると考えているからだと思います。

私が来る前からやっているので言いますが、極めて先見の明があったと思っています。


  

Posted by 上田高等学校長. at 2015年04月23日23:27

018 信毎に特集記事が載る


今朝の信濃毎日新聞の「あした はぐくむ」という教育欄に、本校の特集記事が掲載されました。

タイトルは「SGH 県内2校の挑戦 上」というカッコいいものです。

県内のSGH指定校は、長野高校と本校の2校。
その連載記事の前半で、本校の昨年度から本年度にかけてのSGHの取組を取り上げてくれたのです。

新聞記事をそのままここには掲載できないので、見出しだけ拾い出すと、

「上田高 生徒の海外派遣生かし」
「授業で問題解決力養う」
「変わる大学入試 普通科高のモデルに」

とあり、木曜日に記者の方が来校して長時間にわたって取材していったことを、ポイントを押さえて要領よくまとめてくれています。

新聞記事にはプレゼンのリハーサルをする4人の3年生の写真が大きく出ていましたが、その写真の代わりに、4月18日に大阪大学で行った、実際のプレゼンの写真を掲載することにします。



信毎の写真でもこの写真でも、生徒たちは実に堂々としています。

こういった報道をしていただくと、本校の取組を、保護者・同窓会の皆さんを始め、広く知ってもらえますし、生徒・職員の励みにもなりますので、大変ありがたいことです。

ただし、こういう広報がただのパフォーマンスに終わらないように、今後も中身のある取組をきちんと行って、目指す力を生徒に付けてもらいたいと思っています。

  

Posted by 上田高等学校長. at 2015年04月22日07:54

017 生徒の取材を受ける

しばらくすると上がりましたが、 朝のうちはまた雨でした。
こんなに雨の多い4月は珍しい。
でも、予報によると、ようやく明日からしばらくはいい天気になりそうです。

駅からの途中、毎日生徒に声を掛けながら坂を登って来るのですが、この日は、先に声を掛けてくれた生徒と話しながら学校に向かいました。

2年生はクラス替えがあったため、全クラス一斉に個人面談をしていて、この生徒の順番は今朝の始業前なのだそうです。
こういうことをサラリとやる先生たちも生徒も「いいね!」と思ったのでした。

午後の一斉健康診断の後、新聞班の生徒の取材を受けました。



生徒たちは事前にアポを取りに来ているので、今日が2回目の来室です。

和やかな雰囲気の中、よく準備され、しっかり考えられた質問を受けました。

新聞が発行される前にあまり種明かしをしてはよくないのですが、一つだけ話すと、例えば「教員生活の中で、一番印象に残っている生徒、場面は?」なんていう、かつてほとんどされたことがない上に、どう答えるかで教師としての力量や本質が問われるような鋭い質問もありました。

班員が少ないと言っていましたが、こういう活動ができる班活にももっとたくさんの生徒が関わればいいのになあ、と思いました。

「例えば、本物の記者会見場で、他のプロの記者に混じって取材してみたいっていうような気持ちはないの?」と訊ねると3人とも即二つ返事でした。

中野立志館高校の教頭をしていた時に、新聞部の活動に一生懸命取り組む生徒がいたので、顧問の先生と相談して、中野市役所で行われた、立志館と大学との連携協定締結の記者会見に参加するよう勧めました。

その生徒は、腕章を巻いてカメラを持ち、事前に顧問と一緒にしっかり準備をし、プロに混じって参加しました。
手を挙げて「中野立志館高校の◯◯ですが…」と質問までしました。
会場から小さなどよめきが起きました。

私の記憶が間違っていなければ、その生徒は、その後、高校生ながら地元新聞の新年特大号の記事の一部を任され、大学を出てからその新聞社の記者になったと思います。

様々な「場」の設定、リアルな経験が高校生にはとても大切です。

今日も生徒と楽しく話ができ、若い感性に触れられて、校歌の歌詞ではありませんが、まさに「我に至福の時間あり、いざ百難に試みむ!」って感じでしょうか。

どんな新聞になるか、今から楽しみです。


  

Posted by 上田高等学校長. at 2015年04月21日23:19

016 「班」と言う理由を探る


朝からお昼くらいまでは、今日は大丈夫かもしれないと思ったのですが、やはり降り出しました。
予報どおりと言えば予報どおりなのですが、外の班活がずっと室内で練習していて、可哀そうです。

ところで、うちの学校では、「部」と言わず「班」と言っているのですが、先日ハンドボール班がTBSテレビの「あさチャン!」の取材を受けた時にそのいわれを尋ねられたといいます。
校長先生、わかりますか?と問われれば、知らなければ調べるしかありません。

県教委や他の学校に訊いたり、自分で本校の校史をザックリと調べた結果、時間不足につき不十分な部分があるということをお含みいただいた上で、現時点での私のおおよその結論を書きたいと思います。

・現在県内で「班」を用いているのは15校、旧制中学との関連や地域性はなし。
・明治33年、上田中学校独立と同時に、同窓会と呼ばれていた組織を校友会に改称した際は、例えば「運動部野球科」などと称した。
・その後、「科」が「部」という名称で呼ばれるようになる。(いつからかはリサーチ中)
・昭和16年校友会を改組、報国団とした際、国防訓練部等が成立したが「部」の呼称は維持。
・戦後すぐ、文部省から報国団を校友会に改組せよとの指示が出された際、文部次官通牒に、参考として「会は必要に応じ部を設け班を置く」とあり、本校でも「班」を(たぶん開校以来初めて)採用。
・その後、全校の投票によって選ばれた15班だけが「班」を名乗り正規の予算が付いた時代があり、班に選ばれなかった「クラブ」との間で切磋琢磨を生んだ。
・上田松尾高校の生徒会則でも「部」「班」を使っていて、例えば「運動部野球班」という言い方をしていた。

いずれちゃんと校史を読み込んで、どこかでもっと精度の高い文章を書きたいと思いますが、とりあえず今日のところはこのくらいで。
このブログの読者でもっと正確に知っている方がいたら、ぜひお知らせください。


午後は、小諸で東信高野連の総会があり、出かけました。
いま、上田駅のしなの鉄道と別所線は、こんな感じです。



新幹線の金沢延伸開業に合わせて模様替えをしたと聞きましたが、その意気込みやよし、と思います。

  

Posted by 上田高等学校長. at 2015年04月20日22:52

015 土曜日に授業を開く


今日は土曜公開授業です。
1年から3年までのすべての授業を一般に開く取組で、年間に14回予定されていますが、今日はその第1回目です。

玄関からお入りいただき、お名前を書いていただければ、あとは自由に授業をご覧いただけます。



それぞれの回では、一応対象者を決めていて、中学生とその保護者は毎回、それ以外に、本校保護者、小学生とその保護者、学校評議員、同窓会関係者、中学校教員、高校・予備校等学校関係者などを、それぞれの回のメインの対象者として設定してはいますが、もちろん、対象者以外でもご覧いただけます。
本校保護者や中学校には通知を出すほか、本校ホームページに年間の予定が掲載されていますので、ご覧いただいて、ご都合のつく回、興味のある回には、ぜひお越しいただき、授業をご覧いただければと思います。


午後は2学年のPTA。

今年度クラス替えを行ったことから、来月行われる学校全体のPTA総会を待たずして、この4月の早い時期に他学年より1回多く学年PTAとクラスPTAを開催したのです。
私も全体会で少し話をしました。

出席していただいた保護者の方は250人超。
8割を超える出席率から関心の高さがうかがわれ、とても嬉しく思います。

2学年保護者の皆様、来月のPTA総会も別の企画がありますので、ご多用中とは思いますが、ぜひまたお越しください。


  

Posted by 上田高等学校長. at 2015年04月18日17:32

014 歓迎を受ける


今日も朝から長野市で会議。

昨日は県立高校長を対象とした県教委主催の会議で、今日は私立を含めて長野県中のすべての高校長が集まる長野県高等学校長会です。

会場のホテルでは、八十二銀行の初々しい新人社員が宿泊研修をしていました。

人によるのかもしれませんが、長年教師をやっていると、若い人を見かけた時に、いやらしい意味でなく、声を掛けたい、話をしたい、応援したい、などとと思ってしまう「職業病」を頻繁に発症します。
ただ、こういう時代ゆえ、ヘタをすると怪しいおじさんになってしまうので、誠に面倒くさいのですが、声を掛ける相手、タイミング、声の掛け方といったことに慎重であらねばなりません。
面倒なら声をかけなきゃいいじゃないか、というご意見もあろうかと思いますが、それができれば「職業病」ではないのです。

この時も、どうしようかなあ、と思いながら、ホテルの人と話をしていたら、以前、この研修中に偶然高校時代の恩師と出逢った人がいるという話を聞きました。
ホテルなので、そういうことも起こり得るのでしょうが、同じようにきっと今ここにいるこの若者たち一人ひとりにも恩師と言えるような人たちがいるんだろうな、いればいいなあと思ったら、ふと、「それどころか、長野県に住む人たちの多くが、今日集まっている校長さんたちが勤務する学校のいずれかの出身なのではないか?」と思い至り、校長会という組織に対するちょっとした感傷のようなものが湧いてきました。

総会では、今年の会長を仰せつかりました。

就任の挨拶では、これからの高校のキー・ワード(キー・コンセプト)として、diversity(多様性)、sustainability(持続可能性)、cooperation(協働)の3つを挙げて話をしました。
また、これからの校長会のあり方として、情報交換・学び合いを継続・深化しつつ、発信や提言をする集団になることを提案しました。
挨拶の後半はともかく、前半については、どこかでまた触れたいと思います。

総会に続き、研究協議を行い、県からの指示連絡を受け、会議はお開きとなりましたが、副会長さん、事務局長さんと一緒に就任の挨拶に県教委各課などの関係箇所を訪問、急いで電車に飛び乗り、上田に向かいました。

駅を降り、学校の職員歓迎会へ直行、なんとかギリギリで間に合いました。

席に着いてまず驚いたのは、転入者だけでなく全日制・定時制あわせた職員全員の一言を集めた手作りのオシャレな小冊子がテーブル上に置かれていたことでした。



同窓会・PTAの役員の皆さんが、お忙しい中、来賓としてご出席くださっていますが、隣りの席の同窓会理事長さんはすでに冊子に目を通していて、私の一言にコメントをくださいました。
いつもながらのお気遣いに、頭が下がります。

この冊子といい、来賓の皆さんのお気持ちといい、会場の下見までした幹事の英語科のユーモアたっぷりの司会・スピーチ・もてなしといい、流行りのフレーズではありませんが、とても「あったか〜い」気持ちになっていたところに、ダメ押しのように、「クワイア(聖歌隊)」だと言い張る普通の格好をした自主的集団が前に出て来て全員による校歌斉唱があり、そしてオオトリは全員で肩を組んで「ふるさと」の大合唱と、うっすら涙が眼に浮かんだほどの、素晴らしい会でした。

皆さん、ありがとうございました。
みんなで一緒にいい学校を創りましょう。

  

Posted by 上田高等学校長. at 2015年04月17日23:31

013 新装なった長野駅に思う


県立高校長会議が長野市であり、新年度になってから初めて長野市に行きました。

楽しみだったのは、新しい駅を、昼間ちゃんと見ること。
昨年度末に何度か来ましたが、すべて夜だったのです。



菜の花に、木の柱、提灯…。
長野らしい表情をした素晴らしい駅です。
駅内の店舗も充実していて、人が呼べると聞きました。

平成24年に開業当初の姿に復元された東京駅に行き、赤レンガ造りの外装や洒落た吹き抜けのドームを見た時に、これぞ東京駅、他のどこにもない東京駅だ、と思いました。

日本人の発想として「全国規格」のようなものがあるのかわかりませんが、日本という国は、建物だけでなくいろいろな物が表札(ラベル)なしには一体どこの物なのかわからない、ということがままあります。
そしてそれは決していいことではないのではないかと、ずっと思っていました。

長野駅も、そういう意味で、経緯はわかりませんが、かつてあった風格のある独特の屋根をなくしてしまったことを残念に思っていた者にとっては、今回の木の柱を前面に押し出した、独特の「顔」が登場したことをとても嬉しく思うのです。

こういった「かけがいのないもの」「そこにしかないもの」ー英語で言うとuniqueness、'only-one'nessでしょうかーそういうものがどの分野でもますます重要な意味を持つ時代になっていると思っているのですが、それは学校教育でも例外ではないと考えています。

そして、学校教育におけるそういうものは、他を参考にしたり他から学ぶことは当然していくべきという前提でですが、「よそのもの」を持って来てただ据えることによって生まれるものではなくて、地域性や歴史・伝統、積み上げてきたものや大切にしてきたものなど、その学校の本質や中核ともいうべきものの延長線上に在り続けるものなのではないかと思っています。

似たような話を4月2日の初職員会議でもしたのですが、新装成った長野駅を見ながら、改めてこんなことを考えたのでした。





  

Posted by 上田高等学校長. at 2015年04月16日17:23

012 晴れの日の朝に学校の桜を愛でる


朝からいい天気です。

そのせいかわかりませんが、学校の周囲を廻ってみたくなりました。
一旦校長室に入り、荷物を置いて、また外へ出ました。

北門から出て、



東側へ進みました。



この位置の南側、写真で言うと左手に、古城の門があります。
これでおよそ学校の東側、右半分の様子をご覧いただきました。

古城の門周辺以外も、こんなに素敵な景観の学校です。
改めて、いい学校だなあという気持ちが湧いてきて、春の空気を大きく吸い込みました。

落ち着いたら、学校の内外をちゃんと歩いてみようっと。

よーし、今日も頑張るぞー。

  

Posted by 上田高等学校長. at 2015年04月15日07:46

011 行きたかった食堂に行く


本校名物の一つが食堂です。

県内の高校にいくつあるのか知りませんが、少ないことは間違いありません。

できるだけ早く来たいと思っていましたが、なかなか機会がなく、ようやく今日来ることができました。
高校時代以来ですから、約40年ぶりのことです。

注文をし、厨房にいる女性の方に声を掛けました。

「高校時代以来です。今年この学校に転勤になったので楽しみにしていました。」と言うと、「そう?私20年やっているからその頃会ってるかもね」と仰るので、「いやいやいや、さすがに高校時代はもうちょっと前です」と返すと、「そう?あっちの人は30年やってんのよ。どうなの?」と言われるので、「いやいや、こう見えても57歳なんですよ」と伝えると、真顔で「え〜?見えないねえ」と。
「ありがとうございます」と言って、テーブルに移動しました。

今日の昼食はこれです。



サラダが付いて、麺の量も生徒に配慮して普通の店の大盛り並み。
それで340円という信じられない価格。
値段はそれぞれ違いますが、ご飯物や小盛り、一品小鉢もあって、お客への配慮がされています。
生徒にとっても、職員にとっても、とてもありがたい場所に違いないと思いました。

片付けはセルフ。
「ごちそうさまでした。美味しかったし、お腹も一杯になりました」と言うと、この間に私のことをリサーチしたらしく、「校長先生」と前置きしてから「お客さんがもっと来るといいんだけど」と言います。
同じ業者が定時制の生徒に出す弁当を全員でここで食べるものの、全日制は自家製弁当を奨めていることや女子生徒が来づらいと言っていることもあって、来る生徒が少なくて寂しいというのです。

確かにそうだろうと思います。
私も意識的に時々来るとして、まずは実態を把握することからだろうかと思いました。


  

Posted by 上田高等学校長. at 2015年04月14日21:57

010 プレゼン@大阪大学のリハを見る


JICE(日本国際協力センター)の池田さんと松尾さんが本校を訪ねてくれました。

JICEというのは、国際協力の推進を目的に設立された一般財団法人で、お二人には、昨年度本校生がフィリピン・スタディ・ツアーに行った際に、現地に同行、様々な形で支援・指導をしていただいたのです。


(左が松尾さん、中央が池田さんです)

JICEとの継続的な信頼関係があるために、普通の観光旅行では体験できないような、現地の人たちとの交流も可能になったのだと聞いています。

そのツアーに参加し、貴重な体験を通じて、社会を見る目が変わった4人の生徒が、今日、大阪大学でのプレゼンを前に1回目のリハーサルをすることになっていたので、そこにも出ていただき、コメントをもらいました。



驚いたのは、同じ教室の反対側で活動していた茶道班が、お客様のお二人ばかりか私にも、抹茶とお菓子を出してくれたことでした。

物を貰ったから言うわけではありませんが(先週に続き、Part2)、前でプレゼンしている生徒たちも、茶道班の生徒たちも、なんという子どもたちなのだと思いました。

リハーサルが終わってすぐに、生徒たちが駅までお二人を送っていくというので、私のコメントは「また後で」となりました。

暫くすると校長室のドアを叩く音がします。
4人の生徒が戻って来て「今日はありがとうございました。校長先生の時間のある時にまたコメントください」と言うので、「今でもいいよ」と答えると、早速プレゼンに使ったパソコンを持って来て、1時間程、意見交換をして帰って行きました。

その意欲、前向きな姿勢たるや、大したもの。
本番もがんばれ!


  

Posted by 上田高等学校長. at 2015年04月13日21:49

009 小海線に乗る


今日は東信地区の高校の校長会が岩村田高校であり、上田駅からしなの鉄道に乗って出かけました。

小諸駅で小海線に乗り換え。
小海線には久しぶりに乗ったような気がします。

電車での移動は、特に駅まで遠かったり乗り換えがあったりすると時間がかかりますが、そういうものだと受容してしまえば、時間を有効に使えるし、のんびりしていいものです。




東信校長会へは、私自身、軽井沢高校以来、4年ぶりの出席です。

会議の中で、今年別の学校への勤務になったある校長さんが、自分の背広の襟元を示して、昨年度までとは着けている校章が替わったと言っていました。
「へー、この校長さんも、いつも勤務している学校の校章を着けるようにしているんだー」(心の声)と、少しの驚きと少しの感動を感じながら話を聞きました。

会長には小海高校の大井校長さんが選出され、県教委から年度始めの指示連絡があり、校長間で役割分担や今年一年間のことを決めました。

和気あいあいとしていて、雰囲気もよく、充実したいい会になりそうな気がします。


  

Posted by 上田高等学校長. at 2015年04月10日23:04

008 近くの予備校の入学式で話す


信学会上田予備学校の入学式に招待されました。

ここに通う生徒のほとんどが東信地区の高校の出身ということで、毎年一番近い上田高校の校長が激励をしている、との話を聞き、お引き受けしました。
東信地区の高校の進路指導の先生や昨年3学年の担任だった先生も、教え子たちを激励に来ていました。

代表して壇上で挨拶をしましたが、その中で、これから厳しい受験に向かう彼らに送るメッセージとして、学びにおける「咀嚼(そしゃく)」ということについて話しました。

「今でしょ!」で有名な、予備校講師の林修さんがどこかで、「学びは無駄が多いが、その無駄のように見えることがどこでどう繋がってネットワーク化されるかわからない」というようなことを言っていたのですが、私も、感覚的には、人間の成長グラフは、順調な右肩上がりではなく、しばらく続く停滞(場合によっては下降)とそれに続く急上昇を繰り返すので、上がらない時期を耐え、諦めず粘り強く取り組みさえすれば、必ずいろんなものが統合されてイッキに前より高い地点に辿り着くと思っていて、「大きく成長するには、慌てて丸呑みしないで、咀嚼することが大事。食事も学習も、人間の身体はそうできている」というような話をしたのでした。

詳しい内容は、またどこかで文字にしたいと思っています。

待合室で、信学会の方、信学会が提携している駿台予備校の方と、受験事情や高校・大学教育について情報交換、意見交換をすることができたのは、有意義でした。


学校に戻ると、お堀の桜はまさに満開。
いい季節です。



昨日の定時制に続いて今日は全日制の全学年・全クラスが城跡公園に花見です。

それぞれの学年がそれぞれにちょっとしたお菓子を購入し、食べながら花を愛でるのが恒例だとか。
海野町にある富士アイスのじまん焼きが定番だと先生も生徒も言いますが、我々の頃はどうだっただろうか?あまり記憶がありません。
事務室の皆さんは、花見には行けないが、気分だけでも味わおうと、団子を購入。
私にも、じまん焼きとお団子のお裾分けがありました。

食べ物を貰ったから言うのではないですよ、こういう雰囲気、最高です。


  

Posted by 上田高等学校長. at 2015年04月09日19:53

007 4月に雪が降る


寒い、寒いと思ったら、雪が降りました。

20年位前、軽井沢高校に教員として勤めていた時には、5月に入ってから雪が降ったことがあったくらいなので、4月に降った程度のことで信州人は驚いていてはいけないのでしょうが、今年は3月末にあり得ない位のポカポカ陽気になったので、ちょっと油断をしていました。
いけない、いけない、温暖化の昨今とは言え、ここは長野県でした。

通勤に使っている小諸駅は今朝はこんな感じで、しっかり白くなっていましたが、



降りた上田駅は、こんな感じで、雪というより霙(みぞれ)か雨のようでした。




しばらくすると、雨は上がりました。
夜になって定時制は予定どおり、全員で上田城跡公園へライトアップされた桜を見に出かけて行きました。

定時制は生徒も教員も花見に合わせて句を詠むので校長先生もぜひ、と言うので、一緒に花見には行けなかったものの、学校周辺の桜花を思い浮かべながら、ほとんど人生で初めてというくらいの俳句にトライしてみました。

満開の 桜に雪の ベールかな

という句?を担当の先生に提出しました。

開花した桜の花の上に雪が積もった様子が、白いベールを被った初々しい花嫁のように見えたのです。

季語がちゃんと入っているのかどうかすらわからないレベル、私にあるのは勇気のみという状態で作ってみましたが、「川柳でも大丈夫。詠むことに意味がある」という、近代オリンピックの父、クーベルタン男爵のような、そして私のために作ってくれたようなルールに甘えて、とりあえず作ることを優先してみました。

他の人はどんな句を詠んだのか、句集が出来上がったら見てみたいと思います。



  

Posted by 上田高等学校長. at 2015年04月08日20:18

006 文科省へ行く


SGHの指定を受けた学校・管理機関と文科省との個別打ち合わせが始まり、今日はうちの順番だということで、東京虎ノ門にある文部科学省に出かけることになりました。

文科省の指示に従って、指定校である本校から私を含めて3人、管理機関である県教委から2人、計5人が同じ新幹線に乗り合わせて行きました。

上田駅で新幹線に乗ると、後は乗り換えがあるにも拘らず一度も地上に出ることなく文科省に着いてしまい、改めて「ヘーッ⁉︎」と感心してしまいました。
その一方で、少しくらい雨や風に曝された方が人間らしい、というような気もしないでもないですが、まあ、便利であることは間違いありません。

打ち合わせ開始時刻ギリギリに控室に入るように言われていて、少し時間があったので、県教委にいた時にお世話になった、教育課程課の合田課長さんを訪ねました。
極めてお忙しい方ですが、にこやかに応対していただき、少しばかり話もできました。
懐かしく、嬉しかったです。

下が、今回の打ち合わせ用に持参した、本校のSGH申請書と学校要覧です。



私が作ったのではないので言いますが、センスもいいし、内容も相当いいと思います。

文科省の方からは、昨年度のアソシエイトとしての取組内容と申請書の質の高さを直接お褒めいただきましたが、予算については大幅に見直す必要があるそうで、喜び半分、宿題半分で帰途につきました。



  

Posted by 上田高等学校長. at 2015年04月07日23:44

005 校章を着ける



ふと、この学校は校章をどうしているんだろうか、という疑問が浮かびました。


訊いてみると、数年前までは同窓会から新入生全員にバッジが贈られていたのだが、着ける生徒があまりいないのでやめてしまった、とのこと。

ちょっと残念だな、というのが率直な気持ちでした。


古城の門をくぐると、正面ロータリーにある校歌碑の先、生徒昇降口にも大きな校章が燦然と輝き、毎日違う気持ち、違う表情で登校して来る生徒たちを、どんな時も迎えてくれています。




自分の高校時代は、まだバンカラの気風が残っていて、上は長髪に詰襟の学生服、下はジーパンに下駄という、中村雅俊さんが若い頃よく学園モノのドラマでしていたのと同じような格好で学校に通っていました。

いま本校にいる同世代の同窓生も似たような格好をしていたと言っていたので、私だけ特別な服装だったわけではなく、それがいわば「標準的な格好」だったと言えると思いますが、その襟の所に穴を開けてネジタイプの校章を着けっ放しにしていた記憶があります。


同窓会に残っているのを一ついただき、早速着けてみました。



校章だけに「バッチ(バッジ)グー」だと思うのですが、いかがでしょうか?

⇨《『バッチグー』の解説》(Web上の「日本語俗語辞書」から)
バッチグーとは申し分ないさま、見事なさまを表す「ばっちり」と英語の「good(グッド)」を崩したものから成る合成語で、万事良好なさま、物事が予定通り順調に進むさまを表す。また、そういった状態のときに発する言葉としても使われる。バッチグーは1990年代初め、当事バラドルとして人気のあった森口博子が使ったことから普及。若者のみならず、広い世代に使われたが、2007年現在、会話上ではほとんど使われない死語となっている。


さて、上に書いたような高校時代を過ごしたわけですが、教員になってからは、校章に特別な拘りを持っていたわけではありませんし、校章をみんなで着けよう!という雰囲気のある学校に勤務したこともありませんでした。


2校を統合し、その上で総合学科という新しい学科に転換するという、後にも先にも例のない新生中野立志館高校の開校年度に教頭として赴任し、前年度までのことを周囲に聞きながら、仲間や生徒と新しい学校創りを進める中で、校章の制定にも一から関わった経験から、再び校章に愛着を持つようになり、その後勤務した学校でも(バッジ着用が義務付けられている県庁でも)必ず着けるようにしてきました。

だから何?とおっしゃりたい気持ちもわからないではありませんが、一方で、バッジを着けると「俺はこの学校の教員だ」いう気持ちが湧くこともまた事実です。


今日は、午前中、全日制対面式。

私が生徒でいた頃の、水が入ったゴムの袋や卵が飛ぶ悲惨な対面式の話をしました。


夕方、定時制対面式・始業式。

こちらの講話は、学校HPからご覧いただけます。


  

Posted by 上田高等学校長. at 2015年04月06日21:39

004 新入生を迎える



今日は入学式です。


たくさんの祝電が届いています。




この日に向けて、先生も生徒も一生懸命準備してくれました。

私も何かできないかと、まあモーニングを軽高以来4年ぶりに着込むのは当たり前として(よかった…まだ着られて)、初めて毛筆で式辞を書いてみました。

慣れないので、とっても時間がかかりました。

その割にとてもひとには見せられたものではありませんが。


正門付近では朝から班活の勧誘をするたくさんの在校生の姿が見えます。


高校入学。

遥か昔の自分のことを思い出すと、もちろん喜びや期待もありましたが、それ以上に、先の見えない不安の方が大きかったように思います。

そう思ってみると、新入生は緊張だけではない表情に見えます。

ご家族の皆さんからは、喜びと感慨が伝わってきます。

しばらく廊下で「おめでとうございます!」と声を掛けました。


少しすると、お世話になっている来賓の皆さんが次々と駆け付けてくれました。


式場の体育館では、室内楽、吹奏楽の生演奏が響いています。


全日制323名、定時制31名の新入生に入学を許可し、式辞を述べました。
(⇨式辞は、上田高校HP→学校紹介→学校長挨拶の一番下→入学式式辞からご覧いただけます)


上田高校を志願してくれてありがとう。

今日から君たちの新しい生活が始まります。

当たり前ですが、自分の人生を切り拓いていくのは、他の誰でもない、自分自身です。


この学校では、大きな志を持って、自分の頭で考え、自分で学び、自分で決めて、自分の意思で行動することを求めます。

3年間、あるいは4年間、何に対しても、指示を待つのでなく、自分をしっかり持って積極的に行動してください。




古城の門の前でクラス毎の集合写真を撮影するのが、入学式後の恒例行事となっています。

今年は、例年になく、早咲きの満開の桜の花が写真に加わってくれました。

R-1グランプリという、一人芸人の日本一を決める芸能界の大イベントがあるのですが、その大会に出場しても結構いい線いくんじゃないの?というくらい被写体の生徒たちを、ゲラゲラ、クスクス笑わせていた写真屋さんによると、この20年間で入学式に桜の花が咲いたのは過去1回だけ、今年はそれ以上に開いている、とのことでした。


予想された雨も持ち堪えたし、今年の新入生は幸せ、保護者の皆さんも幸せ、もちろん私たちも幸せだと思いました。


  

Posted by 上田高等学校長. at 2015年04月04日22:59

003 学校が始まる



学校が始まりました。


新年度になっただけでは「学校」は始まりません。

教職員だけいても「学校」は始まりません。

生徒が来て初めて「学校」が始まるのです。


今日は全日制の新任式・始業式。

4月になって初めて、全日制の2・3年生が揃ってこの生徒昇降口から校舎に入って来ます。

全日制・定時制合同の入学式は明日なので、新入生が学校に来るのはそれ以降です。




生徒に会えるこの日を前からとても楽しみにしていました。


新任式では、まず教頭さんが私を紹介した上で、私が着任の挨拶をし、新任職員を紹介して、新任職員代表が挨拶をするという流れで進行しました。


続く始業式では、まず、吹奏楽班の迫力ある演奏とともに校歌斉唱をしました。

生徒たちも歌っていましたが、私も演奏に負けないように大声を出すと、とても気持ちがよく、またジーンと来るものがありました。


始業式の講話は、何を話そうか、あれこれ迷って、大体次のようなことを話しました。


まずはSGHの指定を生徒と喜び合い、SGHの趣旨に触れ、それは本校が長年大事にしてきたものと軌を一にするものであることを指摘しました。

そして、自分の頭で考え、主体的に学び、世間では常識とされていることを疑い、自分の考えを持ち、すべてのことを面白がり、いろいろなことにチャレンジしてほしいことを訴えました。


訴えた、と書きましたが、表面上の話しっぷりはともかく、気持ちの上では、このブログのタイトルのように「精一杯生きろ!」と「訴えた」というのに近かったような気がしています。


⇨講話の内容は、上田高校ホームページの「学校紹介」の「学校長挨拶」の一番下、「全日制始業式講話」からご覧いただけます。


  

Posted by 上田高等学校長. at 2015年04月03日21:13

002 教職員が揃う


上田高校は、今年度から5年間にわたって、文部科学省のSGH(スーパー・グローバル・ハイスクール)の指定を受けることになりました。


本当に嬉しいことです。


国際的な素養を持ったグローバル・リーダーの育成を目的としたこの事業は、特別な予算が配当されるということに加えて、国や県のバックアップを受けることができますし、SGHということでいろいろな所と連携がしやすくなります。

ちなみにうちの学校では、県内外の他のSGH指定校や大学、研究所、JICAなどの諸機関、民間企業・団体などと連携して、国内外のフィールドワーク、課題研究、英語プレゼンテーション、グループ討議、ICT活用などの新しい学びを実践し、世界が抱える様々な課題を仲間と共に解決できる、21世紀型の学力や資質を身に付けた生徒を育てられるように、この事業を最大限に活用していきたいと考えているところです。


「上田高校、SGH指定決定!」の知らせが県教委に届いたのが3月31日、私も県庁8階で聞きました。

翌4月1日に学校に出勤すると、なんと、早くも至る所に「祝!SGH指定」の掲示、校長室のドアも例外ではありませんでした。




さて、そんな中、今日はすべての教職員が出張も練習試合もなく、勢揃いする、所謂「初職員会議の日」です。


まず、私が紹介された上で、私から、非常勤を含めて、全日制教員9人、定時制教員5人、事務室5人の新任職員を紹介しました。

小さな学校丸ごとくらいの「大異動」ですし、会議室の前の方にズラーッと並んだ様は感嘆の対象だと思ったのですが、以前からいる人たち当たり前のような顔をしていたので後で訊いてみると、去年はもっと大規模だったとのこと。


新任職員が仲間に加えてもらったところで、全定合同の初職員会議、全日制職員会議、定時制職員会議、平行して全日制各分掌の会議と続き、さあいよいよ明日から生徒が登校して来ます。


  

Posted by 上田高等学校長. at 2015年04月02日22:36

001 上田高校で新年度始まる



新しい年度が始まりました。


毎年同じ時期に同じことが起きますが、不思議なことに、毎年心持ちが違います。


4月はいいですね。

華やかさ、生命の息吹、といったものを感じます。


今年度、上田高校の校長になりました、内堀繁利です。

学校がある日には基本的に毎日この「校長ブログ」を書いて、校長の視点で学校の様子を伝えたり、その時々の所感を書いたりしていきたいと思っています。

ご愛読のほど、どうぞよろしくお願いいたします。


今回学校へは電車で通いたいと思っていまして、勤務初日の今日も上田駅から歩いて来ました。


学校に着いて最初にしたことは、古城の門の前で、深々とお辞儀をしたことでした。




異動の年は、どうしても、3月31日のギリギリまで仕事をしてから(場合によっては日が替わって翌4月1日まで仕事をしてから)一旦帰宅し、4月1日にはまた朝早くから次の職場へ出勤して仕事をする、というパターンになってしまいます。

そうすると、身体的にはクタクタになりながらも、気持ちの上では、職場を去る時には、感慨が込み上げて「いろいろありましたが、本当にお世話になりました」と言いたくなり、新しい職場に初めて行った時には、身が引き締まる思いが湧いて来て「ここかあ。お世話になります。頑張りますんで、よろしくお願いします」と言いたくなり、それが自然とこういう動作になって、それ以来続けているのです。

段々身体が硬くなってきて、身体の曲がりが次第に小さくなってはいますが、気持ちの上では、毎回地面に頭がぶつかるくらいの勢いでやっています。


さて、今日は早速、4月18日〜19日に大阪大学で開催される学会の中で行われる、SGHプレゼンテーションコンクール全国大会に出場する生徒4人が校長室を訪問してくれました。




プレゼンの内容はもちろん、学校生活や将来の夢など、結構いろんな話ができました。

自分の高校時代と比べると、明らかに広い視野で物事を見、しっかりと物事を考えています。

県庁にいると、生徒と話せるのは、教育長表敬に来た人たちとのわずかな時間くらい。

いやぁ、久々実に楽しかったなあ。


  

Posted by 上田高等学校長. at 2015年04月01日22:42