3年生を対象にした、II 期特編が今日で終了しました。
明日からは III 期特編が始まります。
3年生はまさに「受験モード」。
Carpe diem、Seize the day ではありませんが、いま目の前にある最も大切なことに全力で打ち込む、ということは、何も受験勉強に限らず、これからの人生においてもとても大切なことで、上田高校生がそういう姿勢を日々の学校生活の中で身に付けてくれていることを期待したいと思います。
自分の将来の夢の実現に繋げるため、ぜひとも、全身全霊で、倒れるくらい本気で今は受験勉強に打ち込んでほしいと願っています。
さて、今日私は、小布施町を訪れました。
これまで町の主任研究員の大宮さんにお世話になっていることや、今回のフィールドワーク受入れのお礼方々、市村良三町長さんにお会いするためです。
会談終了後、町長さんに「真ん中へ」と言われて、大宮さんと3人でこんな写真を撮りました。

ところが、町長さんはこの普通の写真に満足していないのか、「3人で握手しよう」と言い出し、撮ったのがこの写真です。

「総裁選終了後、候補者3人で挙党態勢を確認、みたいになっていますよ」と笑い合いました。
小布施という町は極めて先進的な町です。
同時に、極めて「特異」な町でもあり、まちづくりという点において、県内では他の追随を許していません。
このあたりは、川向正人著『小布施 まちづくりの奇跡』(新潮新書)などに詳しいのですが、この町の長年にわたる取組の理念やノウハウは、まちづくりの分野ではもちろん、他の分野でも大いに参考になるものです。
小布施と聞けば、こんな景色や、

(「しんきん」から高井鴻山美術館を望む)
こんな光景を思い浮かべると思います。

(高井鴻山美術館脇の「栗の小径」)
実は、今回の訪問で必ず見ようと思っていたのが、この「栗の小径」です。
「小径」というくらいですから、人がかろうじてすれ違えるくらいの広さの通りに

栗の木で作られた道と小川が続いています。

これまでも小布施に来ることは何度かあり、主な建物は見たつもりでいましたが、前述の著作を読むまでは、この道をじっくり見ることがありませんでした。
人には、瞳に映っていても見えていないことがたくさんあります。
前述書に、小布施のまちづくりの根幹について、こんな記述があります。
《 あくまで中心になるのは住民の自発性。
行政はあの手この手を使ってそれをサポートする。
一方でハード面では、民間の建築活動のあいだを埋める公共施設を建築し、道路・駐車場などの公共空間を整備する。》(122ページ)
「小布施らしさ」という特別な意味を持った舗装である、栗の木レンガを使った歩道整備が、修景地区からその外へと広がっていったことが住民の自発的なまちづくりへの刺激になった、といいます。
3日の佐久総合病院でも今日の小布施でも、やはりそうだと確認できたことがあります。
それは、民間企業や自治体も含めて、すべての集合体・組織といったものの成功と持続性の鍵は、手法は様々あるにせよ、結局はこのような「構成員の当事者意識の醸成と主体的で具体的な行動」に収斂されるということです。
町長さんとは、これを機に、今後も連携していきましょう、と話しました。