夏休みが明け、昨日から定時制の授業、今日からは全日制の授業(と言っても今日は総合試験、3年は明日も)が始まりました。
本校は、2学期制のため、特別な区切りの儀式もなく、夏休みに入り、また明けます。
ただ、一応、定時制には休み前に全校集会があり、休み明けには、全定とも職員打ち合せ会がありましたが…。
その、全日制の職員朝会で、新しいG講師(グローバル講師。一人で授業ができる権限を持つ)のサビー先生と、ALTのアシュリー先生を紹介しました。
さて、そんな今日の朝、学校近くの上田映劇で、映画監督の鶴岡慧子さんと阿部県知事との、雑誌『KURA』の対談が企画されていて、対談の前に鶴岡監督に会うために、出掛けて行きました。

今朝の信毎の記事には書いてありませんでしたが、鶴岡監督は上田高校の卒業生です。
1988年生まれ、高校卒業後入学した立教大学の卒業制作『くじらのまち』が、若手の登竜門である自主映画コンテストPFF(ぴあフィルムフェスティバル)アワード2012でグランプリを受賞、釜山国際映画祭やベルリン国際映画祭など6か国の国際映画祭にも出品され、国際的に注目を集めました。
その後進んだ東京藝術大学大学院在学中の作品『はつ恋』が、バンクーバー国際映画祭ドラゴン&タイガーアワードにノミネートされ、修了制作『あの電燈』を経て、卒業後本格的に監督業を開始、初の劇場作品『過ぐる日のやまねこ』が、9月から上田映劇と東京でプレミア上映後、全国公開の予定になっているそうです。

上田でロケをした『過ぐる日のやまねこ』の完成・上映に当たって、母校上田高校にも挨拶に来てくれたそうですが、たまたま私が不在だったため、今日お会いすることになったのです。
上田映劇に着き、

館内に入ると、正面には、劇団ひとり監督、大泉洋主演の映画『晴天の霹靂』のポスターが飾られています。

この映画館で撮影が行われ、話題になった作品です。
ホール内のステージは、こんな感じにセットされていました。

ステージ上に用意された椅子に座り、対談を聞くことができました。

対談終了後、関係者で記念撮影、事務長と私も入るよう促されました。

鶴岡監督は、穏やかでニコニコしていて、取っつきやすい印象を受けますが、同時に、さすが大勢の人を束ねる映画監督を務める人だけあって、お若いのに、人間観察力に優れ、しっかりした理念を持っているように感じました。
詳しくは、雑誌『KURA』をご覧ください。(荒川主宰をはじめ、スタッフの皆さんによくしてもらったので、宣伝です)
鶴岡慧子さんは、小学校時代から映画監督を志し、大学もそのために選んだと言います。
(どこかで聞いた話だ。)
高校時代は演劇班と美術班に所属し、夏休みには自分の意思で東京に美術の勉強に出掛け、視野を広げ、多様な人と接して刺激を受けたと言います。
実は、私は、上田高校がこういう学校になればいいなあ、という一つの指標を、密かに持っています。
それは、どの分野でもいいのですが、いろいろな意味で「すごい人」が現れ、世間の注目を集めたとして、その時に、大学はどこですか?と訊かれると様々な大学が挙がるのですが、高校はどこですか?と訊かれると結構な数が次々に「上田高校」と答える、というものです。
「すごい人」というのは、周囲が「すごい」という人のことですが、具体的に言うとなるとこれまた難しくて、単語で言えば、「人材」というよりは「人物」に近いでしょうか。
鶴岡さんは、そういう存在の1人たり得る人ではないかと思っています。
同時に、うちの生徒にとっては、大きな影響と刺激を与え得る人だと感じました。
鶴岡さんご本人と、彼女のサポート役・プロモート役を務める上田フィルムコミッションの原悟さんとは、何か本校との連携ができるといいですね、と話しました。
ところで、先日、吹奏楽班が東海大会出場を決めましたが、今日から行われる北信越国体に、県代表として本校から4人の生徒が出場しています。
全日制ソフトテニス班の両角君、ハンドボール班女子の林さん・油井さん、定時制の中村さん(馬術)です。
中村さんは、昨年も長崎本国体の3種目に出場し、すべて入賞していますが、今年は今日出発ということで、昨日校長室に顔を出してくれ、激励をすることができました。
4人とも精一杯頑張って来てほしいと思っています。
さて、話を冒頭に戻して、最後に再び2学期制ー。
今読んでいる『長野県上田高等学校史・高等学校編』によると、本校の2学期制は、安定した授業実施のために、新制高校間もない昭和25年度に導入されていますが、当初は、今のような1年を半々に割る形ではなく、3学期が短いため、2学期と3学期の区分を設けない形だったようです。
「区切りをつける」という観点からは、その形は今でも一考に値するような気がしています。
というわけで、この校長ブログも「原則授業日毎日更新」を再開します。
頑張りますので、引き続きご愛読ください。