088 農業ウィークに受験と戦争と平和を考える



今日から全日制は、III 期の特編が始まりました。


3年生を対象に、一部講義もありますが、基本的には自学自習をし、教員も3学年を中心に待機して生徒からの質問を受け付けるというものです。

朝、校内をぐるりと廻ってみましたが、各クラス10数名、多いところは半数以上の20数名が登校し、教室と自習室に分かれて黙々と勉強していました。


「受験は団体戦」と言われます。

勉強は基本的には自分でするもので、受験勉強も結局は本人がどれだけやるかなのですが、そうは言っても、ともすれば「易きに流れ」がちな自分を、周囲とともに高め合い、刺激し合って、よりモチベーションや効果をあげることも必要です。

全国大会・全国総文祭に出場する運動・学芸各班、県大会・東海大会を控える吹奏楽班、選手権まで現役を続行する一部のサッカー班などを除き、3年生はこの時期、大きなウェイトを占めていた班活動から引退して、高校入学以来初めて自分の意思でほぼすべての時間を管理できるこの夏休みの間に、これまでとは異なる、本格的な受験生としての生活のリズムを自分の意思で作っておくことが大事なのです。

自分の頭で考え、自分の意思で行動せよ!

全力でガンバレ、受験生!


少しすると、マデリン先生の後任のアシュリー先生が、長野市まで出迎えに行った英語科の先生に連れられ、学校に初登場しました。

Tennessee waltz で有名なアメリカ・テネシー州の出身、大学の専攻はスペイン語だそうです。


来日直後のALTは、まずハンコを作るのが恒例です。

ハンコの文化は日本社会特有ですが、日本にいる間はハンコが自分の分身になるので、ハンコの字をカタカナにするのか、漢字を充てるのか、一緒に考えました。

とても明るく、前向きかつ意欲的な女性で、きっと生徒に力を付けてくれるだろうと期待しています。


午後からは、長野市で開催された、校長会農業部会と農場協会の北信越支部大会に出席しました。




今週は、ブログに書いたように、月曜日にJA長野厚生連の佐久総合病院へ行きました。

翌火曜日は、校長会が主催する初任者の社会福祉体験研修で、同じくJA長野厚生連が、同じ敷地内のリハビリテーションセンターとともに経営する、特別養護老人ホームの「ローマンうえだ」へ。




そして今日がこの会と、週に3回も農業関連の場所に伺ったので、「今週は農業ウィークです」と、今日の来賓挨拶の中で申し上げました。



ところで、今日は8月6日。


70年前の朝8時15分、広島に原爆が投下されました。

どんな説明をされても、この行為は、アメリカの大いなる実験、民間人の大量虐殺に他ならないと、私は思っています。

こうなるまで戦争を長引かせた日本が悪いとか、原爆を民間人の居住地区に落としたアメリカがいけないとか、いろいろな意見があるのは承知の上で、ここでは何が正論かは置くとして、こんな悲惨な結果をもたらす戦争は、どんなことがあっても二度としてはならないと思います。

そのためにどうするのがいいのか、生徒も含め、今こそ、一人ひとりが学び、深慮して、自分なりの確たる考えを持つべき時です。

折しも、文科省が、高校の新教育課程の検討の中で、日本史と世界史を統合し近現代史を中心に学ぶ「歴史総合」や、18歳以上選挙権に伴い主権者教育を担うであろう「公共」といった科目を設ける方向であることが公になりました。


毎年、夏は、戦争と平和について考えずにはいられない季節です。

8月9日の長崎とあわせて、20万人以上と言われる、原爆で亡くなられた方々のご冥福を祈るとともに、今もって苦しんでおられる方々のお見舞いを心から申し上げます。


  

Posted by 上田高等学校長. at 2015年08月06日22:05